新型コロナ感染者 豊橋で初めて確認

　豊橋市は２日夜、市内に住む会社員の40代男性が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。３日夕現在、症状はないという。市内の感染者は初めてで、佐原光一市長は市民に冷静な行動を呼び掛けるメッセージを出した。
　市保健所によると、男性は３月25日、岐阜市内の飲食店を訪れ、勤務地が異なる同じ会社の計４人で会食。このうちの１人で同市の40代男性の感染が確認された31日、同市から濃厚接触者として報告があり、１日、豊橋市内の「帰国者・接触者外来」を受診、２日のＰＣＲ検査で陽性と判明した。３日、県内の感染症指定医療機関に入院した。
　男性は独り暮らしで、岐阜市には自家用車で出掛けた。３月27日から豊橋市内の勤務先に自家用車で出勤し、28日の勤務後の夜に発熱。翌日は解熱剤を服用して出勤したが、深夜に38度後半の高熱が出たため30日から会社を休み、31日に市内の医療機関を受診した。その際は平熱で症状もなく、風邪と診断されたが、同日、岐阜市から濃厚接触者であるとの報告があった。発症前２週間以内の海外渡航歴はない。
　この男性の豊橋市内にある勤務先の社員は事務職数人で、市保健所は外出しないよう依頼し、会社側は消毒などをした。
　一方、男性が受診した医療機関は感染症対策を講じており、感染拡大の心配はないという。
　市民のＰＣＲ検査は２月１日～４月１日に計89件実施したが、いずれも陰性だった。

佐原市長のメッセージ

　４月２日、本市におきまして新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されました。
　このたびの発生を受け、本市では、感染者への行動歴の聞き取りなど情報収集に努めるとともに、国、県、関係機関と緊密な連携を図り、市民の皆さまも安全・安心を確保するため、感染拡大の防止に全力で取り組んでまります。
　なお、本市では「帰国者・接触者相談センター」を設置しておりますので、風邪の症状や発熱が続いている方、倦怠（けんたい）感や息苦しさなどの症状のある方、また、新型コロナウイルス感染症に関する不安、問い合わせのある方は、遠慮なくご相談ください。
　市民の皆さまにおかれましては、冷静に行動していただくとともに、ご自身と大切な方を守るため、手洗い、咳（せき）エチケットの励行など、引き続き一人ひとりができる感染予防対策に努めていただきますよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。