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昭和11年製造の国産ピアノ 豊橋市公会堂に寄贈

贈った国産ピアノと笑顔の藤原さん㊧、佐原市長=豊橋市公会堂で
贈った国産ピアノと笑顔の藤原さん㊧、佐原市長=豊橋市公会堂で

 豊橋文化振興財団の理事長を務める藤原俊男さん(72)=豊橋市=が10日、保管していた1936(昭和11)年製造の国産ピアノを市公会堂に寄贈した。放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」などのロケにも使われた「貴賓室」と呼ばれてきた3階東応接室に設置。藤原さんは「この部屋を使った人の思い出になるといい。できるだけ多く弾いてもらえれば」と話している。
 ピアノは、日本楽器製造(現・ヤマハ)製のアップライトピアノ。昭和11年、藤原さんの父親が購入し、父母ときょうだい9人の11人で弾き継がれてきた。機能しなくなった2008年、藤原さんがピアノの設計で若い頃に勤めていた河合楽器製作所の同期らに依頼、鍵盤、塗装などを修復した。
 市内最古の文化施設、市公会堂(1931年建築)に置かれることで、戦前の豊橋の文化を伝える施設としての魅力が向上するのを期待している。
 贈呈式が東応接室で開かれ、佐原光一市長が感謝状を藤原さんに手渡した。私立桜丘高校音楽科教諭の野畑さおりさんが、このピアノで童謡、唱歌を演奏して祝福。佐原市長や藤原さんも弾いた。
 「わが子のように思う84歳のピアノで、まるで嫁に出すような気持ち」と藤原さん。「少しでも音楽文化、楽器文化に触れ、温かみを味わってもらえれば幸いです」と話した。
 朝ドラ「エール」は、昭和を代表する作曲家の古関裕而さん、豊橋市出身の妻・金子(きんこ)さんがモデル。藤原さんの母親は、金子さんの母校、市立高等女学校(県立豊橋東高校)に通い、藤原さんを含むきょうだい9人全員が東高校の卒業生だ。藤原さんは、エールのロケが行われた公会堂に設置でき、金子さんとの縁にも感激していた。
(中村晋也)

 豊橋文化振興財団の理事長を務める藤原俊男さん(72)=豊橋市=が10日、保管していた1936(昭和11)年製造の国産ピアノを市公会堂に寄贈した。放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」などのロケにも使われた「貴賓室」と呼ばれてきた3階東応接室に設置。藤原さんは「この部屋を使った人の思い出になるといい。できるだけ多く弾いてもらえれば」と話している。
 ピアノは、日本楽器製造(現・ヤマハ)製のアップライトピアノ。昭和11年、藤原さんの父親が購入し、父母ときょうだい9人の11人で弾き継がれてきた。機能しなくなった2008年、藤原さんがピアノの設計で若い頃に勤めていた河合楽器製作所の同期らに依頼、鍵盤、塗装などを修復した。
 市内最古の文化施設、市公会堂(1931年建築)に置かれることで、戦前の豊橋の文化を伝える施設としての魅力が向上するのを期待している。
 贈呈式が東応接室で開かれ、佐原光一市長が感謝状を藤原さんに手渡した。私立桜丘高校音楽科教諭の野畑さおりさんが、このピアノで童謡、唱歌を演奏して祝福。佐原市長や藤原さんも弾いた。
 「わが子のように思う84歳のピアノで、まるで嫁に出すような気持ち」と藤原さん。「少しでも音楽文化、楽器文化に触れ、温かみを味わってもらえれば幸いです」と話した。
 朝ドラ「エール」は、昭和を代表する作曲家の古関裕而さん、豊橋市出身の妻・金子(きんこ)さんがモデル。藤原さんの母親は、金子さんの母校、市立高等女学校(県立豊橋東高校)に通い、藤原さんを含むきょうだい9人全員が東高校の卒業生だ。藤原さんは、エールのロケが行われた公会堂に設置でき、金子さんとの縁にも感激していた。
(中村晋也)

贈った国産ピアノと笑顔の藤原さん㊧、佐原市長=豊橋市公会堂で
贈った国産ピアノと笑顔の藤原さん㊧、佐原市長=豊橋市公会堂で

カテゴリー:社会・経済

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