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とよはし映画祭で園監督ら「地方発信の映画作り」考える

地方での映画撮影の可能性について語る園監督(左から2番目)と内藤監督(同3番目)=穂の国とよはし芸術劇場プラットで
地方での映画撮影の可能性について語る園監督(左から2番目)と内藤監督(同3番目)=穂の国とよはし芸術劇場プラットで

 豊橋市で開幕した「ええじゃないか とよはし映画祭」(実行委員会主催、東愛知新聞社など後援)2日目の4日、主会場の穂の国とよはし芸術劇場プラットではアイドルグループ「でんぱ組.inc」の舞台あいさつが行われたほか、同祭ディレクターの園子温監督(豊川市出身)と内藤瑛亮監督(同)らが「地方発信の映画作り」について意見を交わした。
 園監督と内藤監督は、共に過激なシーンのロケ場所がなかなか決まらなかった苦労や他国のロケ事情から「日本は特に非協力的」「文化に対する協力性が遅れている」と指摘。 一方で、園監督は「NOと言わないフィルムコミッション」として有名な「ほの国東三河ロケ応援団」に大きな信頼を置き、首都圏で断られた過激なシーンも東三河でロケを決行。新作では銃撃戦を撮っており「おかげでスペクタクルなシーンが撮れた」と感謝した。
 この日は豊橋市出身の映画プロデューサー森谷雄さんが司会を務め、同応援団の鈴木惠子団長も加わり、豊橋でロケするメリットなどを検討。
 東京では、予算の都合から都内近辺か北関東での撮影が多く、園監督は「豊橋で撮る発想が根付いていない」と強調。鈴木団長は、豊橋で1度撮影すると再度利用するリピーター率が高いため「映画の街・豊橋」としての自信ものぞかせた。
 会場は約50人の観客で満員。ロケ誘致を担当する他市の行政職員からの質問に、内藤監督は「まちおこし映画のように自分のまちを自分で持ち上げたものに観客は共感できない。いかに地方のさびれた哀愁が出て、まちの味を出せるか」と語った。
 終了後は、園監督がファンとの写真撮影に気軽に応じ、地元ならではのアットホームな雰囲気に包まれた。
 同映画祭は全ての上映作品にゲストが登場するするのが特徴で、「ファントムオブキル-ZEROからの反逆-」では、主題歌を歌うアイドルグループ「でんぱ組.inc」から夢眠ねむさんと、相沢梨紗さん、成瀬瑛美さんの3人が駆けつけ、会場を盛り上げた。県外のファンたちが朝から整理券に長蛇の列を作り大盛況だった。
 会場の外には豊橋の名産品が並び、チョコレート菓子「ブラックサンダー」をとり入れた映画祭限定バーションで登場した洋菓子「ピレーネ」(ボンとらや)は2時間で完売し、話題を集めていた。5日も販売される。
 最終日の5日は、午前10時半から名古屋を拠点に活動する男性アイドルグループ「BOYS AND MEN」の映画が上映され、メンバーの辻本達規さん、小林豊さん、平松賢人さん、土田拓海さんの4人が来場するほか、午後4時半前にはクロージングセレモニーで3日間を締めくくる。
(飯塚雪)

 豊橋市で開幕した「ええじゃないか とよはし映画祭」(実行委員会主催、東愛知新聞社など後援)2日目の4日、主会場の穂の国とよはし芸術劇場プラットではアイドルグループ「でんぱ組.inc」の舞台あいさつが行われたほか、同祭ディレクターの園子温監督(豊川市出身)と内藤瑛亮監督(同)らが「地方発信の映画作り」について意見を交わした。
 園監督と内藤監督は、共に過激なシーンのロケ場所がなかなか決まらなかった苦労や他国のロケ事情から「日本は特に非協力的」「文化に対する協力性が遅れている」と指摘。 一方で、園監督は「NOと言わないフィルムコミッション」として有名な「ほの国東三河ロケ応援団」に大きな信頼を置き、首都圏で断られた過激なシーンも東三河でロケを決行。新作では銃撃戦を撮っており「おかげでスペクタクルなシーンが撮れた」と感謝した。
 この日は豊橋市出身の映画プロデューサー森谷雄さんが司会を務め、同応援団の鈴木惠子団長も加わり、豊橋でロケするメリットなどを検討。
 東京では、予算の都合から都内近辺か北関東での撮影が多く、園監督は「豊橋で撮る発想が根付いていない」と強調。鈴木団長は、豊橋で1度撮影すると再度利用するリピーター率が高いため「映画の街・豊橋」としての自信ものぞかせた。
 会場は約50人の観客で満員。ロケ誘致を担当する他市の行政職員からの質問に、内藤監督は「まちおこし映画のように自分のまちを自分で持ち上げたものに観客は共感できない。いかに地方のさびれた哀愁が出て、まちの味を出せるか」と語った。
 終了後は、園監督がファンとの写真撮影に気軽に応じ、地元ならではのアットホームな雰囲気に包まれた。
 同映画祭は全ての上映作品にゲストが登場するするのが特徴で、「ファントムオブキル-ZEROからの反逆-」では、主題歌を歌うアイドルグループ「でんぱ組.inc」から夢眠ねむさんと、相沢梨紗さん、成瀬瑛美さんの3人が駆けつけ、会場を盛り上げた。県外のファンたちが朝から整理券に長蛇の列を作り大盛況だった。
 会場の外には豊橋の名産品が並び、チョコレート菓子「ブラックサンダー」をとり入れた映画祭限定バーションで登場した洋菓子「ピレーネ」(ボンとらや)は2時間で完売し、話題を集めていた。5日も販売される。
 最終日の5日は、午前10時半から名古屋を拠点に活動する男性アイドルグループ「BOYS AND MEN」の映画が上映され、メンバーの辻本達規さん、小林豊さん、平松賢人さん、土田拓海さんの4人が来場するほか、午後4時半前にはクロージングセレモニーで3日間を締めくくる。
(飯塚雪)

地方での映画撮影の可能性について語る園監督(左から2番目)と内藤監督(同3番目)=穂の国とよはし芸術劇場プラットで
地方での映画撮影の可能性について語る園監督(左から2番目)と内藤監督(同3番目)=穂の国とよはし芸術劇場プラットで

カテゴリー:社会・経済

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