刈谷で夏季県高校野球組み合わせ抽選会

　「夏季愛知県高等学校野球大会」（７月４日開幕、県高野連など主催）の抽選会が20日、刈谷市総合文化センターであった。１８２チーム（１８６校）参加のトーナメント方式で、選手の移動を極力減らすため５回戦までは地区ごとでブロック開催。25校が出場する東三河ブロックは、すでに新城有教館に統合され、共に今年度をもって廃部となる新城と新城東が初戦で激突する運命的な組み合わせとなった。
　両校が戦うのは大会２日目の７月５日、豊橋市民球場での第１試合。新城の竹内祥真部長（34）と新城東の鈴木敏夫部長（54）は「奇跡ですね」と顔を合わせ、マスクの下から笑みを浮かべた。
　しかも、勝者は２回戦で同じく統合される新城東作手と、３回戦では新城有教館と対戦する可能性がある。４校で出場する最後の夏に、野球の神様が最高の舞台を用意してくれた。
　新城と新城東は一昨年度から新入部員が入部していないため、共に３年生９人で戦う。竹内部長は「勝ち負けにこだわらず、とにかく最高のプレーをさせたい。一緒に新城市の野球を盛り上げたい」と意気込み、鈴木部長も「学校としても最後の夏なので、思い切りやらせたい」と話した。
　抽選会は新型コロナウイルス対策で部長のみの出席で、座席も間隔を空けた。大会は控え部員と保護者のみが入場でき、メガホンは使えない。雨天・日没の場合は５回表か裏でコールドとなり、延長10回からは無死一、二塁から再開するタイブレークに突入する。部員や顧問から感染者が出た場合、同校は大会出場を自粛する。
【由本裕貴】