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コロナ禍 ろう者の姿追う 豊橋で記録映画ロケ

豊橋市聴覚障害者協会の総会を取材する今村さん=いずれも豊橋市内で
豊橋市聴覚障害者協会の総会を取材する今村さん=いずれも豊橋市内で
浅倉さんへのインタビュー。コロナ禍での情報収集の難しさがテーマ
浅倉さんへのインタビュー。コロナ禍での情報収集の難しさがテーマ
接客の様子の収録
接客の様子の収録

 聴覚障害のある映画監督、今村彩子さんが豊橋市でロケを続けている。来年3月11日の東日本大震災10年での公開を目指す映画撮影だ。災害時、聴覚障害者はどのように生きてきたのかを、ドキュメンタリーで描く。タイトルは「架け橋 きこえなかったあの日~東日本大震災10年の軌跡」。
 主な劇場公開作品として「架け橋 きこえなかった3.11」「Start Line(スタートライン)」など、ろう・難聴者に寄り添った作品がある今村さん。今回は、東日本大震災後に国内各地で起きた災害の中での障害者の姿を切り取る。熊本地震(2016年)、西日本豪雨(18年)の被災地に入り、撮影を続けてきた。
 今取り組んでいるテーマは新型コロナウイルスだ。今月9日から豊橋市に入り、取材をしている。コロナ関係は全編をここで収録する予定だという。豊橋聾(ろう)学校は、今村さんの母校だ。
 市役所でコロナ対策の協力金申請手続きに行く人の姿をビデオカメラに収めた。21日には、豊橋市聴覚障害者協会の総会の様子を撮影したほか、ろう者が経営する理容店にもハンディーカメラを据えてロケをした。
 手話でのインタビューをしながら、静寂の中で撮影は進む。店主の浅倉育雄さんが、コロナ対策として大型連休前に決まった理美容業者向けの休業協力金について語る。
 組合加盟と非加盟、申請手続きの煩雑さ。行政用語の難解さ。ニュースを見て問い合わせても「詳細は、まだ決まっていません、お待ちください」という役所の対応。「情報が手に入らなかった。自分はネットの記事を教えてもらえたが」と浅倉さんは手話で説明する。その後、実際の接客の様子を撮影し、この日の撮影は終わった。
 今村さんは「以前から、ろう者と聴者が日頃から顔を合わせてコミュニケーションを密にとる関係が築かれており、共に防災の取組みをしているため取材先に選んだ役所の文書は自分でも何回か読み直さないと理解できない。情報が限られている聴覚障害者の姿を描きたい」と手話通訳者を通じて語った。
【山田一晶】

 聴覚障害のある映画監督、今村彩子さんが豊橋市でロケを続けている。来年3月11日の東日本大震災10年での公開を目指す映画撮影だ。災害時、聴覚障害者はどのように生きてきたのかを、ドキュメンタリーで描く。タイトルは「架け橋 きこえなかったあの日~東日本大震災10年の軌跡」。
 主な劇場公開作品として「架け橋 きこえなかった3.11」「Start Line(スタートライン)」など、ろう・難聴者に寄り添った作品がある今村さん。今回は、東日本大震災後に国内各地で起きた災害の中での障害者の姿を切り取る。熊本地震(2016年)、西日本豪雨(18年)の被災地に入り、撮影を続けてきた。
 今取り組んでいるテーマは新型コロナウイルスだ。今月9日から豊橋市に入り、取材をしている。コロナ関係は全編をここで収録する予定だという。豊橋聾(ろう)学校は、今村さんの母校だ。
 市役所でコロナ対策の協力金申請手続きに行く人の姿をビデオカメラに収めた。21日には、豊橋市聴覚障害者協会の総会の様子を撮影したほか、ろう者が経営する理容店にもハンディーカメラを据えてロケをした。
 手話でのインタビューをしながら、静寂の中で撮影は進む。店主の浅倉育雄さんが、コロナ対策として大型連休前に決まった理美容業者向けの休業協力金について語る。
 組合加盟と非加盟、申請手続きの煩雑さ。行政用語の難解さ。ニュースを見て問い合わせても「詳細は、まだ決まっていません、お待ちください」という役所の対応。「情報が手に入らなかった。自分はネットの記事を教えてもらえたが」と浅倉さんは手話で説明する。その後、実際の接客の様子を撮影し、この日の撮影は終わった。
 今村さんは「以前から、ろう者と聴者が日頃から顔を合わせてコミュニケーションを密にとる関係が築かれており、共に防災の取組みをしているため取材先に選んだ役所の文書は自分でも何回か読み直さないと理解できない。情報が限られている聴覚障害者の姿を描きたい」と手話通訳者を通じて語った。
【山田一晶】

豊橋市聴覚障害者協会の総会を取材する今村さん=いずれも豊橋市内で
豊橋市聴覚障害者協会の総会を取材する今村さん=いずれも豊橋市内で
浅倉さんへのインタビュー。コロナ禍での情報収集の難しさがテーマ
浅倉さんへのインタビュー。コロナ禍での情報収集の難しさがテーマ
接客の様子の収録
接客の様子の収録

カテゴリー:社会・経済

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