消費低迷の県産牛肉など学校給食で提供

　新型コロナウイルスによって消費が低迷した県産牛肉を使った学校給食が２日、県内のトップをきって豊橋市内で提供された。
　県は５月、コロナの経済対策として、県内産の牛肉と名古屋コーチンを学校給食に取り入れることを決定した。畜産農家らへの支援策だ。豊橋市が名乗りを上げ、年内までに３㌧分の牛肉で３種類のメニューを出すことにした。
　この日は南部共同調理場内の18小中学校と特別支援学校で計８５５０食分が提供された。牛肉は「トマトのすき焼き」として使われ、ごはん、いわしの甘露煮、コールスローサラダとして給食のメニューになった。
　福岡小学校２年２組では、35人の児童が舌鼓を打った。コロナ対策として食事中のおしゃべりは禁止だが、児童たちはおいしそうに平らげた。
　市保健給食課によると、他の学校でも30日までに給食として登場する。９月にはハッシュドビーフ、10月には牛肉と野菜のすき煮の給食もある。
　同課専門員の藤田克宣さんは「畜産農家だけでなく食肉卸売業者も困っていると聞いている。各業界の再建を願っています」と話した。
　一方、名古屋コーチンは月内に「とり丼」として給食メニューになる。
【安藤聡】