18日から学芸員の発見など紹介
豊橋市自然史博物館は企画展「新蔵資料/学芸員の研究成果紹介展」を18日から開催する。蒲郡市の男性が発見した新種の巻貝化石「コバヤシミジンネジレヅノ」や、学芸員が採取した甲殻類に「ヤドカリノオジャマムシ」という和名が付けられたことなどを解説し、資料を展示する。8月30日まで。
化石「コバヤシミジンネジレヅノ」は蒲郡市の小林伸明さん(73)が、田原市内にある約30万~34万年前の地層で見つけた。殻長5㍉で、同館の元学芸員で、国立科学博物館の芳賀拓真研究員に資料を提供した。芳賀研究員は「既存種とは違い、平らで角状の形をしている。日本における初めての記録」などとして今年2月に発表。その際、小林さんへの感謝を込めて「コバヤシ」の名を採用したという。
約30年前から、長男たちのへの教育のためにと化石採集を始めた。2014年には、同じ場所の地層でカニの化石を見つけた。研究者に資料を送ったところ「コバヤシトゲコブシ」という和名が付いた。「自分の名前が付いたのは大変名誉なことです」と話した。
一方、「ヤドカリノオジャマムシ」は、国内では1950年に神奈川県・江ノ島で最初に見つかり、学名は「パラセルゲス・エノシナンシス」。豊橋市自然史博物館の西浩孝学芸員(44)が昨年4月22日、六条潟で採取したヤドカリの中から見つけた。
ヤドカリの腹部に寄生する甲殻類で、体長は約7㍉。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に画像を投稿したところ、広島大名誉教授の長澤和也さんが「江ノ島のものに似ているのでは」と反応した。共著論文で「ヤドカリノオジャマムシ」という和名を付け「かごしまネイチャー」で発表した。
西学芸員は「ウミウシを調べようと採取したヤドカリに偶然いるなんて驚いた。科学の進展に貢献できてうれしい」と話した。
企画展では他に、渥美半島沖海底産のナウマンゾウ臼歯(きゅうし)化石など計約80点を展示する。
【安藤聡】
豊橋市自然史博物館は企画展「新蔵資料/学芸員の研究成果紹介展」を18日から開催する。蒲郡市の男性が発見した新種の巻貝化石「コバヤシミジンネジレヅノ」や、学芸員が採取した甲殻類に「ヤドカリノオジャマムシ」という和名が付けられたことなどを解説し、資料を展示する。8月30日まで。
化石「コバヤシミジンネジレヅノ」は蒲郡市の小林伸明さん(73)が、田原市内にある約30万~34万年前の地層で見つけた。殻長5㍉で、同館の元学芸員で、国立科学博物館の芳賀拓真研究員に資料を提供した。芳賀研究員は「既存種とは違い、平らで角状の形をしている。日本における初めての記録」などとして今年2月に発表。その際、小林さんへの感謝を込めて「コバヤシ」の名を採用したという。
約30年前から、長男たちのへの教育のためにと化石採集を始めた。2014年には、同じ場所の地層でカニの化石を見つけた。研究者に資料を送ったところ「コバヤシトゲコブシ」という和名が付いた。「自分の名前が付いたのは大変名誉なことです」と話した。
一方、「ヤドカリノオジャマムシ」は、国内では1950年に神奈川県・江ノ島で最初に見つかり、学名は「パラセルゲス・エノシナンシス」。豊橋市自然史博物館の西浩孝学芸員(44)が昨年4月22日、六条潟で採取したヤドカリの中から見つけた。
ヤドカリの腹部に寄生する甲殻類で、体長は約7㍉。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に画像を投稿したところ、広島大名誉教授の長澤和也さんが「江ノ島のものに似ているのでは」と反応した。共著論文で「ヤドカリノオジャマムシ」という和名を付け「かごしまネイチャー」で発表した。
西学芸員は「ウミウシを調べようと採取したヤドカリに偶然いるなんて驚いた。科学の進展に貢献できてうれしい」と話した。
企画展では他に、渥美半島沖海底産のナウマンゾウ臼歯(きゅうし)化石など計約80点を展示する。
【安藤聡】