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名古屋の繁華街飲食店に時短営業や休業要請

名古屋市中区の繁華街にある飲食店への要請を決めた県新型コロナウイルス感染症対策本部会議=2日、県庁で
名古屋市中区の繁華街にある飲食店への要請を決めた県新型コロナウイルス感染症対策本部会議=2日、県庁で
5日から営業時間短縮や休業が要請される名古屋市中区の3エリア
5日から営業時間短縮や休業が要請される名古屋市中区の3エリア
名古屋の繁華街飲食店に時短営業や休業要請

 県は2日、新型コロナウイルス対策本部会議を開いた。前日に大村秀章知事が発表した名古屋市中区の繁華街3エリアの飲食店に対する営業時間短縮や、休業の要請を5日から実施することが決まった。市内では依然としてクラスター(感染者集団)に由来する患者が出ており、大村知事は「大きな山が来ている」として、県民に不要不急の外出自粛などを呼びかけた。
 対象エリアは中区錦3、栄3の1~15番、栄4の3カ所で、営業時間短縮や休業を要請する期間は5~24日の20日間。対象業種は、コロナ特措法に規定される「接待を伴う飲食店」▽「種類を提供する飲食店」▽「酒類の提供を行うカラオケ店」のほか、「酒類の提供を伴う飲食店」についても、同様の営業時間短縮協力を求める。
 県が業種別ガイドラインを遵守する場合に発行する「安全安心宣言施設ステッカー」の掲示店には、午前5時~午後8時の営業時間の短縮を、そうでない店には、休業を要請する。ガイドラインを遵守し、営業時間を短縮するか、休業した場合には1事業者に1日1万円、最大20万円の協力金を支払う。大村知事は「協力金は数億円規模になるのではないか」と説明した。東京都、大阪府も細かな違いはあるが、同様の措置に踏み切る。三大都市圏が足並みをそろえることで、感染拡大に歯止めをかける。
 一方、この日の会議では、出席した医療関係者から「今月半ばには県内感染者が5000人を超える」「市中でウイルスがまん延しており、4月とはまったく違う状況」「1週間、2週間先を見据えての対策を」「名古屋圏はICU(集中治療室)が少なく、重症患者が増えれば医療崩壊する」などの厳しい現状に対する指摘が出た。
 大村知事は会議後の記者会見で、近く名古屋市内に無症状や軽症の患者が滞在する専用宿泊施設を開設する方針を明らかにした。医療崩壊を防ぐための措置。一方、意見を求められた豊橋保健所は「PCR検査センターを稼働させるなどの措置を取っているが、患者が増えており心配している。東三河にも軽症患者用のホテルを」と要望した。

新たに160人が感染

 また、2日には少なくとも160人の陽性患者が出たことが報告された。名古屋市で103人、豊田保健所で8人などだった。
 1日に判明した181人の患者の地域別内訳は、名古屋市が過去最多の109人だった。自覚症状があったり、濃厚接触者の疑いがあったりしても検査が受けられないという報告も出ているという。東三河では蒲郡市の20代男性の感染が確認された。
 年代別では20代が73人。30代31人、40代25人、10代15人、50代14人。70代の患者が10人、80代の患者が3人いた。一方、7月1カ月間の中等症患者は60人と、患者全体の1277人中で4・6%だったが、8月1日は患者181人中10人が中等症となり、5・5%に割合が増えていた。家庭内感染が広がり、重症化しやすい高齢者らの患者が今後も増える懸念がある。
【山田一晶】

 県は2日、新型コロナウイルス対策本部会議を開いた。前日に大村秀章知事が発表した名古屋市中区の繁華街3エリアの飲食店に対する営業時間短縮や、休業の要請を5日から実施することが決まった。市内では依然としてクラスター(感染者集団)に由来する患者が出ており、大村知事は「大きな山が来ている」として、県民に不要不急の外出自粛などを呼びかけた。
 対象エリアは中区錦3、栄3の1~15番、栄4の3カ所で、営業時間短縮や休業を要請する期間は5~24日の20日間。対象業種は、コロナ特措法に規定される「接待を伴う飲食店」▽「種類を提供する飲食店」▽「酒類の提供を行うカラオケ店」のほか、「酒類の提供を伴う飲食店」についても、同様の営業時間短縮協力を求める。
 県が業種別ガイドラインを遵守する場合に発行する「安全安心宣言施設ステッカー」の掲示店には、午前5時~午後8時の営業時間の短縮を、そうでない店には、休業を要請する。ガイドラインを遵守し、営業時間を短縮するか、休業した場合には1事業者に1日1万円、最大20万円の協力金を支払う。大村知事は「協力金は数億円規模になるのではないか」と説明した。東京都、大阪府も細かな違いはあるが、同様の措置に踏み切る。三大都市圏が足並みをそろえることで、感染拡大に歯止めをかける。
 一方、この日の会議では、出席した医療関係者から「今月半ばには県内感染者が5000人を超える」「市中でウイルスがまん延しており、4月とはまったく違う状況」「1週間、2週間先を見据えての対策を」「名古屋圏はICU(集中治療室)が少なく、重症患者が増えれば医療崩壊する」などの厳しい現状に対する指摘が出た。
 大村知事は会議後の記者会見で、近く名古屋市内に無症状や軽症の患者が滞在する専用宿泊施設を開設する方針を明らかにした。医療崩壊を防ぐための措置。一方、意見を求められた豊橋保健所は「PCR検査センターを稼働させるなどの措置を取っているが、患者が増えており心配している。東三河にも軽症患者用のホテルを」と要望した。

新たに160人が感染

 また、2日には少なくとも160人の陽性患者が出たことが報告された。名古屋市で103人、豊田保健所で8人などだった。
 1日に判明した181人の患者の地域別内訳は、名古屋市が過去最多の109人だった。自覚症状があったり、濃厚接触者の疑いがあったりしても検査が受けられないという報告も出ているという。東三河では蒲郡市の20代男性の感染が確認された。
 年代別では20代が73人。30代31人、40代25人、10代15人、50代14人。70代の患者が10人、80代の患者が3人いた。一方、7月1カ月間の中等症患者は60人と、患者全体の1277人中で4・6%だったが、8月1日は患者181人中10人が中等症となり、5・5%に割合が増えていた。家庭内感染が広がり、重症化しやすい高齢者らの患者が今後も増える懸念がある。
【山田一晶】

名古屋市中区の繁華街にある飲食店への要請を決めた県新型コロナウイルス感染症対策本部会議=2日、県庁で
名古屋市中区の繁華街にある飲食店への要請を決めた県新型コロナウイルス感染症対策本部会議=2日、県庁で
5日から営業時間短縮や休業が要請される名古屋市中区の3エリア
5日から営業時間短縮や休業が要請される名古屋市中区の3エリア
名古屋の繁華街飲食店に時短営業や休業要請

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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