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マスク着用で飛まつ量を最大8割減

息を吐く時の飛まつの広がりを示した映像
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マスク着用で飛まつ量を最大8割減

 豊橋技術科学大学の飯田明由教授(流体力学)は、マスク着用時の飛まつの抑制効果について研究結果を発表した。理化学研究所などとの共同研究の実験をもとにまとめた。マスク着用で口から出る飛まつ量を最大8割、減らせるという結果が得られた。新型コロナウイルスの感染抑制にマスクが一定の役割を果たしていることが明らかになった。
 実験ではマスクを装着した口腔(こうくう)模型を使い、専用装置で飛まつに見立てた粒子を生成。レーザー光で可視化して飛まつ量や勢いを測った。
 医療用不織布マスクの場合、吐き出す時の飛まつ量を8割程度、吸い込み時は3割減らせることが分かった。不織布マスクのフィルターは飛まつを95%カットできるとされるが、着用時の顔とマスクとの隙間からの漏れを考慮した結果という。
 一般的な不織布マスクや布マスクでも、性能は劣るが予防効果はあるとしている。一方、フェースシールドやマウスシールドなどは、細かい飛まつまで防ぎきれず効果は大幅に低下するとした。
 また、カラオケで飲食しながら歌ったり、大声で歌うと、通常会話時と比べて飛まつ量は飛躍的に増えるという実験結果も公表した。
 吐息の速度を測る装置を置き、6人の学生の口元に、付着した水滴量が分かる特殊な紙を装着した。そのうえで、大声で話したり歌ったりしたときの飛まつ量を測った。
 通常の会話(60デシベル)を基準にすると、飲食しながら歌った場合の飛まつ量は最大14倍、大声で歌ったときは11倍、大声での会話は9倍に上ることが判明した。飛まつ速度も最大で2倍となり、感染リスクが高くなると結論付けた。
 今後は歌唱実験の結果をスーパーコンピューター「富岳」で解析し、カラオケ店や飲食店のリスク評価や、医療分野の研究者と連携した調査にもつなげたい考えだ。
 会見で飯田教授は「感染抑制にマスクは役割を果たしている。大人数でいるときは特に効果が高い」と成果を示した。
【加藤広宣】

 豊橋技術科学大学の飯田明由教授(流体力学)は、マスク着用時の飛まつの抑制効果について研究結果を発表した。理化学研究所などとの共同研究の実験をもとにまとめた。マスク着用で口から出る飛まつ量を最大8割、減らせるという結果が得られた。新型コロナウイルスの感染抑制にマスクが一定の役割を果たしていることが明らかになった。
 実験ではマスクを装着した口腔(こうくう)模型を使い、専用装置で飛まつに見立てた粒子を生成。レーザー光で可視化して飛まつ量や勢いを測った。
 医療用不織布マスクの場合、吐き出す時の飛まつ量を8割程度、吸い込み時は3割減らせることが分かった。不織布マスクのフィルターは飛まつを95%カットできるとされるが、着用時の顔とマスクとの隙間からの漏れを考慮した結果という。
 一般的な不織布マスクや布マスクでも、性能は劣るが予防効果はあるとしている。一方、フェースシールドやマウスシールドなどは、細かい飛まつまで防ぎきれず効果は大幅に低下するとした。
 また、カラオケで飲食しながら歌ったり、大声で歌うと、通常会話時と比べて飛まつ量は飛躍的に増えるという実験結果も公表した。
 吐息の速度を測る装置を置き、6人の学生の口元に、付着した水滴量が分かる特殊な紙を装着した。そのうえで、大声で話したり歌ったりしたときの飛まつ量を測った。
 通常の会話(60デシベル)を基準にすると、飲食しながら歌った場合の飛まつ量は最大14倍、大声で歌ったときは11倍、大声での会話は9倍に上ることが判明した。飛まつ速度も最大で2倍となり、感染リスクが高くなると結論付けた。
 今後は歌唱実験の結果をスーパーコンピューター「富岳」で解析し、カラオケ店や飲食店のリスク評価や、医療分野の研究者と連携した調査にもつなげたい考えだ。
 会見で飯田教授は「感染抑制にマスクは役割を果たしている。大人数でいるときは特に効果が高い」と成果を示した。
【加藤広宣】

息を吐く時の飛まつの広がりを示した映像
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マスク着用で飛まつ量を最大8割減

カテゴリー:社会・経済

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