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南スーダンから自衛隊が5月末で撤退。豊川では早くから求める声

昨年6月、南スーダンからの帰国を報告する豊川駐屯地の隊員ら
昨年6月、南スーダンからの帰国を報告する豊川駐屯地の隊員ら

 国連平和維持活動(PKO)として南スーダンに派遣中の陸上自衛隊が、5月末の撤退が決まった。自衛隊駐屯地があり、昨年まで多くの隊員が同国に派遣された豊川市では、市民団体を中心に早期撤退を求める声が上がっていた。
 豊川駐屯地の隊員35人は陸上自衛隊第10師団(本部・守山駐屯地)を中心としたPKO派遣施設隊第9次要員として、一昨年11月から順次出国。約半年間、南スーダンの首都・ジュバや周辺地域の道路整備にあたり、昨年6月に全員が無事に帰国した。
 しかし翌7月に現地で大規模な戦闘が起きるなど情勢が悪化し、国内各地で撤退を求める声が相次いだ。現在派遣されている第11次隊には、安保関連法に基づく武器使用の範囲を広げる「駆け付け警護」などの任務が初めて付与され、憲法が禁ずる海外での武力行使にあたらないか議論となっている。
 豊川市では一昨年10月の市長選に「集団的自衛権行使に反対する豊川住民の会」の事務局長を務める中村優子氏が、安保法制反対などを掲げて出馬。同会はあさって19日に南スーダンからの撤退を求める市内巡回パレードを予定していた。撤退決定を受け、安倍政権が「テロ等組織犯罪予備罪」の名で新設を目指す共謀罪などへの反対運動に変えて開催する。
 また、憲法9条を順守する「とよかわ九条の会」の事務局長・羽鎌田孝さんは「撤退が決まったのは良かったが、相変わらず安倍政権は危険な方向へ進んでいる」と警戒。26日午後2時からは、自衛隊の海外派遣関連の訴訟を担当した弁護士・中谷雄二氏を勤労福祉会館に招く講演「共謀罪の危険性」を予定しており「一見テロを防ぐならいいのではと思えるが、落とし穴があることを多くの人に知ってほしい」と来場を呼び掛ける。
 共産党豊川市議団が昨年秋に行った市民アンケート調査では、南スーダンから自衛隊が「撤退すべき」と答えたのは全体の8割以上の318人で、「撤退すべきではない」は1割弱の52人だった。
(由本裕貴)

 国連平和維持活動(PKO)として南スーダンに派遣中の陸上自衛隊が、5月末の撤退が決まった。自衛隊駐屯地があり、昨年まで多くの隊員が同国に派遣された豊川市では、市民団体を中心に早期撤退を求める声が上がっていた。
 豊川駐屯地の隊員35人は陸上自衛隊第10師団(本部・守山駐屯地)を中心としたPKO派遣施設隊第9次要員として、一昨年11月から順次出国。約半年間、南スーダンの首都・ジュバや周辺地域の道路整備にあたり、昨年6月に全員が無事に帰国した。
 しかし翌7月に現地で大規模な戦闘が起きるなど情勢が悪化し、国内各地で撤退を求める声が相次いだ。現在派遣されている第11次隊には、安保関連法に基づく武器使用の範囲を広げる「駆け付け警護」などの任務が初めて付与され、憲法が禁ずる海外での武力行使にあたらないか議論となっている。
 豊川市では一昨年10月の市長選に「集団的自衛権行使に反対する豊川住民の会」の事務局長を務める中村優子氏が、安保法制反対などを掲げて出馬。同会はあさって19日に南スーダンからの撤退を求める市内巡回パレードを予定していた。撤退決定を受け、安倍政権が「テロ等組織犯罪予備罪」の名で新設を目指す共謀罪などへの反対運動に変えて開催する。
 また、憲法9条を順守する「とよかわ九条の会」の事務局長・羽鎌田孝さんは「撤退が決まったのは良かったが、相変わらず安倍政権は危険な方向へ進んでいる」と警戒。26日午後2時からは、自衛隊の海外派遣関連の訴訟を担当した弁護士・中谷雄二氏を勤労福祉会館に招く講演「共謀罪の危険性」を予定しており「一見テロを防ぐならいいのではと思えるが、落とし穴があることを多くの人に知ってほしい」と来場を呼び掛ける。
 共産党豊川市議団が昨年秋に行った市民アンケート調査では、南スーダンから自衛隊が「撤退すべき」と答えたのは全体の8割以上の318人で、「撤退すべきではない」は1割弱の52人だった。
(由本裕貴)

昨年6月、南スーダンからの帰国を報告する豊川駐屯地の隊員ら
昨年6月、南スーダンからの帰国を報告する豊川駐屯地の隊員ら

カテゴリー:社会・経済

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