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豊橋市も押印見直し

ビジネスシーンでも多く残る押印(イメージ)
ビジネスシーンでも多く残る押印(イメージ)

 豊橋市は19日の議会運営委員会で、行政手続き上の押印の見直しを進める方針について説明した。市条例に根拠がある押印は12月議会で条例改正案を提出し、可決後来年1月1日から廃止する。規則や要綱などにあるものは今年度末までに見直し、さらに国が法律や政令、県が条例を改正した場合は内容を踏まえて速やかに対応するとしている。
 菅義偉内閣の河野太郎行政改革担当相が先月、全省庁に対し、行政手続きで印鑑を使用しないよう要請した。使う必要がある場合はその理由を今月中に回答するよう求める事務連絡を出した。以降、多くのメディアにも取り上げられ、全国の自治体で「脱はんこ」の流れが加速している。
 新型コロナウイルス対策の一つとして、デジタル化が進む。市はこの流れの一つとして、行政手続きでの書面への押印について、全庁的に押印の見直しを図る考えだ。根拠となるのは今年7月の総務省自治行政局長通知としている。
 国は現在、押印廃止の方針として①法令に根拠がないもの②省令などの様式に押印欄があるものは原則③法令の条文に押印の根拠があるものは、真に必要なもの以外-を例示している。県も同様だという。
 市はこのため、国、県と同様の方針を取ることを決めた。現在、庁内の行政手続きなどを調べている。
 議会事務局が作成した資料によると、事務局に関係する押印に関する条例、規則、要項などは九つある。条例では「市議会政務活動費の交付に関する条例」「市議会委員会条例」。市議会委員会条例では「その理由を付け、当日の開議時刻までに委員長に届け出なければならない」(13条)とある。ただ、押印に関する記載はない。政務活動費関係も条文には明文はないが、指定様式に押印欄がある。
 一方で、市議会会議規則87条(請願書の記載事項等)には「請願者は、請願書に(中略)請願者を代表する者は、押印しなければならない」とあり、同2項にも「請願を紹介する議員は、請願書の表紙に署名又は記名押印をしなければならない」と定められている。12月議会で議員提案による改正が予定されているという。
 一連の動きを巡っては、法務省が婚姻届や離婚届の押印を廃止する方向で検討を始めるなど、国、地方自治体で見直しが加速している。歓迎する声もある一方、自民党の「はんこ議連」が加藤勝信官房長官に対し、「拙速で行き過ぎた『脱はんこ化』で押印に対する信頼が揺らいでいる」として、国民の十分な理解を得るよう求める要請書を提出した。
【山田一晶】

 豊橋市は19日の議会運営委員会で、行政手続き上の押印の見直しを進める方針について説明した。市条例に根拠がある押印は12月議会で条例改正案を提出し、可決後来年1月1日から廃止する。規則や要綱などにあるものは今年度末までに見直し、さらに国が法律や政令、県が条例を改正した場合は内容を踏まえて速やかに対応するとしている。
 菅義偉内閣の河野太郎行政改革担当相が先月、全省庁に対し、行政手続きで印鑑を使用しないよう要請した。使う必要がある場合はその理由を今月中に回答するよう求める事務連絡を出した。以降、多くのメディアにも取り上げられ、全国の自治体で「脱はんこ」の流れが加速している。
 新型コロナウイルス対策の一つとして、デジタル化が進む。市はこの流れの一つとして、行政手続きでの書面への押印について、全庁的に押印の見直しを図る考えだ。根拠となるのは今年7月の総務省自治行政局長通知としている。
 国は現在、押印廃止の方針として①法令に根拠がないもの②省令などの様式に押印欄があるものは原則③法令の条文に押印の根拠があるものは、真に必要なもの以外-を例示している。県も同様だという。
 市はこのため、国、県と同様の方針を取ることを決めた。現在、庁内の行政手続きなどを調べている。
 議会事務局が作成した資料によると、事務局に関係する押印に関する条例、規則、要項などは九つある。条例では「市議会政務活動費の交付に関する条例」「市議会委員会条例」。市議会委員会条例では「その理由を付け、当日の開議時刻までに委員長に届け出なければならない」(13条)とある。ただ、押印に関する記載はない。政務活動費関係も条文には明文はないが、指定様式に押印欄がある。
 一方で、市議会会議規則87条(請願書の記載事項等)には「請願者は、請願書に(中略)請願者を代表する者は、押印しなければならない」とあり、同2項にも「請願を紹介する議員は、請願書の表紙に署名又は記名押印をしなければならない」と定められている。12月議会で議員提案による改正が予定されているという。
 一連の動きを巡っては、法務省が婚姻届や離婚届の押印を廃止する方向で検討を始めるなど、国、地方自治体で見直しが加速している。歓迎する声もある一方、自民党の「はんこ議連」が加藤勝信官房長官に対し、「拙速で行き過ぎた『脱はんこ化』で押印に対する信頼が揺らいでいる」として、国民の十分な理解を得るよう求める要請書を提出した。
【山田一晶】

ビジネスシーンでも多く残る押印(イメージ)
ビジネスシーンでも多く残る押印(イメージ)

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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