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「原爆の火」火種に制作 豊橋で「山本拓道 陶芸展」

山本氏の作品が並ぶ館内=いずれも本郷地区市民館で
山本氏の作品が並ぶ館内=いずれも本郷地区市民館で
会場式の様子
会場式の様子

 豊橋市本郷地区市民館(浜道町)で16日、「山本拓道 陶芸展」が始まった。福岡県八女市星野村で、父親が広島から持ち帰った「原爆の火」を窯の火種に制作を続ける陶芸家、山本拓道氏の作品を紹介。多くの人に平和を考える機会にしてもらいたいとしている。2月13日まで(7日までは午後8時閉館)。
 山本氏の父、達雄さんは軍人として広島で被爆。復員時に、市内で書店を営んでいた叔父の形見代わりに残り火を村に持ち帰って灯し続けた。火は星野村、合併後は八女市に受け継がれ「平和の塔」で今も燃え続ける。山本氏は1988年に星野村に「錠光窯」を開窯し、制作を続ける傍ら平和活動にも取り組む。
 豊橋市の桜丘高校には星野村から31年前に分けられた「平和の火」が燃え続けており、昨年の30周年時には山本さんも来校した。今回、その縁で陶芸展が実現した。
 91年に、戦争の火を主題に桜丘高校で発表した合唱構成「遠ざかるまい この火から」が30周年を迎えることから、有志が来秋の再演を計画。山本氏は再演プロジェクトの責任者に就くことも決まっている。今回の展示会はそのプレイベントでもある。
 会場には、花器やぐい飲み、片口など陶器約50点と関係資料を展示。灰釉(かいゆう)ならではの素朴で温かみある作品が見る人を穏やかな気持ちにさせている。この日は開場式があり、満田稔・前桜丘学園理事長、豊田俊充・東三河の文化を語る会会長、及部十寸保・元桜丘高校校長、川原元則市議らが出席し、それぞれ平和への思いを語った。
 開場式後は、豊田さんが提案した「東三河の平和と文化を語る会」結成について話し合いがあった。会は各種団体と協力し、合唱再演プロジェクトを手掛ける予定だ。
 「作品から、平和を希求する思いを見ていただきたい」と、本郷地区市民館の鬼頭伸夫館長。展示後には桜丘高校で生徒たちへ作品を披露するほか、今後巡回できる場も探したいとしている。【田中博子】

 豊橋市本郷地区市民館(浜道町)で16日、「山本拓道 陶芸展」が始まった。福岡県八女市星野村で、父親が広島から持ち帰った「原爆の火」を窯の火種に制作を続ける陶芸家、山本拓道氏の作品を紹介。多くの人に平和を考える機会にしてもらいたいとしている。2月13日まで(7日までは午後8時閉館)。
 山本氏の父、達雄さんは軍人として広島で被爆。復員時に、市内で書店を営んでいた叔父の形見代わりに残り火を村に持ち帰って灯し続けた。火は星野村、合併後は八女市に受け継がれ「平和の塔」で今も燃え続ける。山本氏は1988年に星野村に「錠光窯」を開窯し、制作を続ける傍ら平和活動にも取り組む。
 豊橋市の桜丘高校には星野村から31年前に分けられた「平和の火」が燃え続けており、昨年の30周年時には山本さんも来校した。今回、その縁で陶芸展が実現した。
 91年に、戦争の火を主題に桜丘高校で発表した合唱構成「遠ざかるまい この火から」が30周年を迎えることから、有志が来秋の再演を計画。山本氏は再演プロジェクトの責任者に就くことも決まっている。今回の展示会はそのプレイベントでもある。
 会場には、花器やぐい飲み、片口など陶器約50点と関係資料を展示。灰釉(かいゆう)ならではの素朴で温かみある作品が見る人を穏やかな気持ちにさせている。この日は開場式があり、満田稔・前桜丘学園理事長、豊田俊充・東三河の文化を語る会会長、及部十寸保・元桜丘高校校長、川原元則市議らが出席し、それぞれ平和への思いを語った。
 開場式後は、豊田さんが提案した「東三河の平和と文化を語る会」結成について話し合いがあった。会は各種団体と協力し、合唱再演プロジェクトを手掛ける予定だ。
 「作品から、平和を希求する思いを見ていただきたい」と、本郷地区市民館の鬼頭伸夫館長。展示後には桜丘高校で生徒たちへ作品を披露するほか、今後巡回できる場も探したいとしている。【田中博子】

山本氏の作品が並ぶ館内=いずれも本郷地区市民館で
山本氏の作品が並ぶ館内=いずれも本郷地区市民館で
会場式の様子
会場式の様子

カテゴリー:社会・経済

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