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時短営業 試行錯誤が続く飲食店

テイクアウトメニューを復活させた店=炭火焼鶏「きざし~萌」で
テイクアウトメニューを復活させた店=炭火焼鶏「きざし~萌」で
安価な持ち帰り弁当で「地域還元」も試みる平野店主=「MIKAWA愛作」で
安価な持ち帰り弁当で「地域還元」も試みる平野店主=「MIKAWA愛作」で
来店を信じて開店準備をする杉浦さん=「杉の子」で
来店を信じて開店準備をする杉浦さん=「杉の子」で

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言に伴い、飲食店の営業時間が18日から、さらに短縮された。2月7日まで午後8時(酒類提供は7時)までとし、応じないと店名公表などがある。東三河でも時短に応じたり、業態を変えたりする店も多い。先行き不透明な3週間が始まり、試行錯誤が続く現場を訪ねた。

 豊橋市八町通3の「五月寿し」。カウンターと座敷の小さな店だ。正午頃だが客はいない。昨年末に、感染に敏感な客に配慮して布おしぼりをやめた。店前の大手通の人通りや客足も減った。
 時短で、発注した正月食材も「生鮮品は自分で食べてしまうしかなかった」という。「O157やマグロの水銀騒動も影響は一時的だったが、今度はいつまで続くやら」とため息をついた。
 上伝馬町の炭火焼鶏「きざし~萌」。この日から店内営業はやめ、午後8時までの持ち帰りのみに変えた。昨春の時短営業時に作ったメニュー表を復活させた。2年前の開店以前は、持ち帰り営業もある店で修業した。店主の木田萌瑛さんは「家族連れの常連も多い。炭火調理は回転率が低いが大口需要で補いたい」と話す。
 南牛川1の「MIKAWA 愛作」。伊良湖直送の海鮮が売り物の食事どころだ。昨春いち早く始めたテークアウト弁当が人気だ。平野寿一店主は「要請はもっと早くても良かった。手厚い支援はありがたい」と感謝する。
 「食事難民が出るから」と営業は続ける。協力金の感謝の気持ちとして、通常より安価な日替わり弁当も用意し「地域還元」にも貢献する。
 豊川市小田渕町の「わたなべ珈琲店」。午後10時閉店を8時に繰り上げた。昨秋に売り上げが回復した矢先、感染再拡大で厳しさが戻った。
 店主は「おしゃべりを楽しみに来る女性客が大幅に減った。閉店時間の繰り上げで、食事目当ての夜の客も減った。「泣きたいぐらいの状況。協力金で何とか乗り切らないと」と語った。
 蒲郡市のある飲食店経営者は「潰れるかどうかの瀬戸際なので、時短協力金はありがたい」としみじみ語る。要請期間いっぱい休業とし、この間、新メニュー開発などに取り組むという。
 新城市宮ノ西の居酒屋「杉の子」。カウンターと座敷のテーブルは感染防止のパーテーションで仕切っている。店主の杉浦繁子さん(82)は「年明けから1日の来店数は10人以下」とこぼす。市役所や会社など、近隣の常連客への営業電話も空振りだったという。
 杉浦さんは「店を続けるのは自分の健康維持も理由。来てくれるお客さんのためにも営業は続ける」と覚悟を見せる。
 田原市神戸町の居酒屋「来た佐」。北野谷一樹社長は「客足が戻るのは難しいのでは」とみる。「資金繰りは何とかなっているので、従業員が安心して仕事できる環境をつくりたい」と語った。
 市内の地場食材を使った持ち帰り用「わっぱ弁当」を準備中だ。「一時しのぎではなく、将来も続くサービスに」と知恵を絞る。
【取材班】

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言に伴い、飲食店の営業時間が18日から、さらに短縮された。2月7日まで午後8時(酒類提供は7時)までとし、応じないと店名公表などがある。東三河でも時短に応じたり、業態を変えたりする店も多い。先行き不透明な3週間が始まり、試行錯誤が続く現場を訪ねた。

 豊橋市八町通3の「五月寿し」。カウンターと座敷の小さな店だ。正午頃だが客はいない。昨年末に、感染に敏感な客に配慮して布おしぼりをやめた。店前の大手通の人通りや客足も減った。
 時短で、発注した正月食材も「生鮮品は自分で食べてしまうしかなかった」という。「O157やマグロの水銀騒動も影響は一時的だったが、今度はいつまで続くやら」とため息をついた。
 上伝馬町の炭火焼鶏「きざし~萌」。この日から店内営業はやめ、午後8時までの持ち帰りのみに変えた。昨春の時短営業時に作ったメニュー表を復活させた。2年前の開店以前は、持ち帰り営業もある店で修業した。店主の木田萌瑛さんは「家族連れの常連も多い。炭火調理は回転率が低いが大口需要で補いたい」と話す。
 南牛川1の「MIKAWA 愛作」。伊良湖直送の海鮮が売り物の食事どころだ。昨春いち早く始めたテークアウト弁当が人気だ。平野寿一店主は「要請はもっと早くても良かった。手厚い支援はありがたい」と感謝する。
 「食事難民が出るから」と営業は続ける。協力金の感謝の気持ちとして、通常より安価な日替わり弁当も用意し「地域還元」にも貢献する。
 豊川市小田渕町の「わたなべ珈琲店」。午後10時閉店を8時に繰り上げた。昨秋に売り上げが回復した矢先、感染再拡大で厳しさが戻った。
 店主は「おしゃべりを楽しみに来る女性客が大幅に減った。閉店時間の繰り上げで、食事目当ての夜の客も減った。「泣きたいぐらいの状況。協力金で何とか乗り切らないと」と語った。
 蒲郡市のある飲食店経営者は「潰れるかどうかの瀬戸際なので、時短協力金はありがたい」としみじみ語る。要請期間いっぱい休業とし、この間、新メニュー開発などに取り組むという。
 新城市宮ノ西の居酒屋「杉の子」。カウンターと座敷のテーブルは感染防止のパーテーションで仕切っている。店主の杉浦繁子さん(82)は「年明けから1日の来店数は10人以下」とこぼす。市役所や会社など、近隣の常連客への営業電話も空振りだったという。
 杉浦さんは「店を続けるのは自分の健康維持も理由。来てくれるお客さんのためにも営業は続ける」と覚悟を見せる。
 田原市神戸町の居酒屋「来た佐」。北野谷一樹社長は「客足が戻るのは難しいのでは」とみる。「資金繰りは何とかなっているので、従業員が安心して仕事できる環境をつくりたい」と語った。
 市内の地場食材を使った持ち帰り用「わっぱ弁当」を準備中だ。「一時しのぎではなく、将来も続くサービスに」と知恵を絞る。
【取材班】

テイクアウトメニューを復活させた店=炭火焼鶏「きざし~萌」で
テイクアウトメニューを復活させた店=炭火焼鶏「きざし~萌」で
安価な持ち帰り弁当で「地域還元」も試みる平野店主=「MIKAWA愛作」で
安価な持ち帰り弁当で「地域還元」も試みる平野店主=「MIKAWA愛作」で
来店を信じて開店準備をする杉浦さん=「杉の子」で
来店を信じて開店準備をする杉浦さん=「杉の子」で

カテゴリー:社会・経済

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