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豊橋美博で「暮らしの中のアート」再発見

展示される遠山の「支度」(提供)
展示される遠山の「支度」(提供)

 豊橋市美術博物館はコレクション展「暮らし・アート」を2月6日から3月7日まで開く。新型コロナウイルス禍で「おうち時間」「巣ごもり」が増えた現状から、「暮らしの中で潤いや豊かさを与えるアート」を再発見する企画だ。
 長年愛用された器や調度品、身近にあるポスターや包装紙、装う女性を描いた浮世絵や油絵などの所蔵資料を、五つのテーマに分けて紹介する。年度当初にはなかった企画。コロナの感染拡大で急きょ、開催が決まった。
 展示構成は「使う楽しみ、愛(め)でる喜び」が、暮らしの中で愛用されてきた食器、家具、玩具などを展示する。製作者の技術や感性が織り込まれた品の数々だ。「住まいを飾る」は杉戸絵、びょうぶ絵、ふすま絵など。人々の美意識で居住空間に飾られてきたものの紹介だ。
 「広告―身近なデザイン」は、梱包(こんぽう)紙やチラシ、看板、ポスターなどの身近な商業デザインが並ぶ。「装いの美」は化粧道具や装身具、着飾った女性を描いた浮世絵など。人々の個性や感性、時代の流行が表れている。そして「ブックデザインの魅力」として、近代以降の書籍や雑誌の表紙絵や文字などの意匠を紹介する。
 設楽町出身の日本画家、遠山唯一(1907~59年)の「支度」(昭和前期)が展示される。女性が鏡台の前で着付けをする姿を描く。着物や長襦袢(じゅばん)の文様が丹念に描かれ、細やかに化粧道具や装身具などが描写されている。装いに心を配る女性の気持ちが伝わる逸品。
 ギャラリートークは2月20、23の両日午後2時。学芸員が担当する。
【山田一晶】

 豊橋市美術博物館はコレクション展「暮らし・アート」を2月6日から3月7日まで開く。新型コロナウイルス禍で「おうち時間」「巣ごもり」が増えた現状から、「暮らしの中で潤いや豊かさを与えるアート」を再発見する企画だ。
 長年愛用された器や調度品、身近にあるポスターや包装紙、装う女性を描いた浮世絵や油絵などの所蔵資料を、五つのテーマに分けて紹介する。年度当初にはなかった企画。コロナの感染拡大で急きょ、開催が決まった。
 展示構成は「使う楽しみ、愛(め)でる喜び」が、暮らしの中で愛用されてきた食器、家具、玩具などを展示する。製作者の技術や感性が織り込まれた品の数々だ。「住まいを飾る」は杉戸絵、びょうぶ絵、ふすま絵など。人々の美意識で居住空間に飾られてきたものの紹介だ。
 「広告―身近なデザイン」は、梱包(こんぽう)紙やチラシ、看板、ポスターなどの身近な商業デザインが並ぶ。「装いの美」は化粧道具や装身具、着飾った女性を描いた浮世絵など。人々の個性や感性、時代の流行が表れている。そして「ブックデザインの魅力」として、近代以降の書籍や雑誌の表紙絵や文字などの意匠を紹介する。
 設楽町出身の日本画家、遠山唯一(1907~59年)の「支度」(昭和前期)が展示される。女性が鏡台の前で着付けをする姿を描く。着物や長襦袢(じゅばん)の文様が丹念に描かれ、細やかに化粧道具や装身具などが描写されている。装いに心を配る女性の気持ちが伝わる逸品。
 ギャラリートークは2月20、23の両日午後2時。学芸員が担当する。
【山田一晶】

展示される遠山の「支度」(提供)
展示される遠山の「支度」(提供)

カテゴリー:社会・経済

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