運転免許の返納者に特典

　高齢者の自動車交通事故を未然に防ごうと、田原市は４月から、お年寄りを対象とした運転免許証の自主返納を促す支援を始める。自主返納者には市内を走るバスの利用サービス券などを提供する。
　交通死亡事故は高齢者が犠牲者になる場合が傾向的に多い一方、アクセルとブレーキの踏み間違いなど、年齢的な認知機能低下が原因と見られる事故が多発している。
　こうした背景からこの３月には、75歳以上の高齢ドライバーに対し、認知機能検査の強化した道路交通法が改正されている。
　田原市による返納支援の対象者は市内に住民登録している70歳以上で、４月以降に免許証を警察署へ自主返納した人。支援内容は全３種類で、市が運営するコミュニティバス「ぐるりんバス」の１年間無料乗車券（６万円分）や、豊鉄バスが運行する路線バスで使える「元気パス」の購入券（１年分）などを交付する。
　市によると、市内70歳以上の返納者数は２０１１（平成23）年には０人だったが、翌年以降は年々増え、16年には87人が自主返納した。
　詳しい内容と手続きは、同市総務課地域行政係（０５３１・23・３５０４）へ。
（千葉敬也）