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豊橋の若手瓦職人らクリーンな被災地支援

復興支援と業界のイメージアップを図る鵜飼さん㊧と山下さん=大村町で
復興支援と業界のイメージアップを図る鵜飼さん㊧と山下さん=大村町で
台風被害で現在もブルーシートに覆われた屋根=千葉県鋸南町で(提供)
台風被害で現在もブルーシートに覆われた屋根=千葉県鋸南町で(提供)

 自然災害に遭った地域の安心で円滑な復興を後押ししようと、東海4県の若手瓦職人グループが各地で活動の輪を広げている。被災地支援に積極的な職人で、協会は昨年7月に立ち上げた。復興支援と並んで、独自の資格制度づくりも目指し、被災地に介在する悪徳事業者の排除にも力を注ぐ。あと1カ月で東日本大震災から10年になる。

 豊橋市で活動する鵜飼知洋さん(43)と浜松市の山下孝成さん(46)らが「全日本被災屋根復興支援協会」を昨年7月に設立した。鵜飼さんが理事長に就き、大村町に本部を置く。岐阜と三重を加え5人と小所帯で、今後は全国にネットワークを広げる考えだ。
 皆が国家資格を持ち、被災地支援ボランティアに積極的だ。東日本大震災被災地をはじめ、一昨年の台風15号で今も復興道半ばの千葉県南部などを定期的に訪ねて支援を続ける。
 現地で痛感したのは被災地に暗躍する悪徳事業者の存在と、それに伴う業界へのマイナスイメージだった。「ふだんは法外な価格を示し、災害発生時には、いち早く現地へ乗り込む」と鵜飼さんは皮肉混じりに語る。
 全国組織も国家資格も整う業界で、協会設立に至った理由は消費者を守るためだ。適正価格や最新技術の活用などの積極的な情報開示が不可欠だと考えた。
 今後は業界団体の民間資格「屋根診断技士」の技能に準じた独自資格の創設を目指す。復興支援の動機付けを新たに試験内容に盛り込み、消費者保護の視点を高めるのが狙いだ。
 現状では無資格業者も自由に営業できる。鵜飼さんらは「不適正な価格提示が被災者と保険会社に不利益を与える。新たな資格を安心の指標となるよう、情報発信を続けたい」と話す。
【加藤広宣】

 自然災害に遭った地域の安心で円滑な復興を後押ししようと、東海4県の若手瓦職人グループが各地で活動の輪を広げている。被災地支援に積極的な職人で、協会は昨年7月に立ち上げた。復興支援と並んで、独自の資格制度づくりも目指し、被災地に介在する悪徳事業者の排除にも力を注ぐ。あと1カ月で東日本大震災から10年になる。

 豊橋市で活動する鵜飼知洋さん(43)と浜松市の山下孝成さん(46)らが「全日本被災屋根復興支援協会」を昨年7月に設立した。鵜飼さんが理事長に就き、大村町に本部を置く。岐阜と三重を加え5人と小所帯で、今後は全国にネットワークを広げる考えだ。
 皆が国家資格を持ち、被災地支援ボランティアに積極的だ。東日本大震災被災地をはじめ、一昨年の台風15号で今も復興道半ばの千葉県南部などを定期的に訪ねて支援を続ける。
 現地で痛感したのは被災地に暗躍する悪徳事業者の存在と、それに伴う業界へのマイナスイメージだった。「ふだんは法外な価格を示し、災害発生時には、いち早く現地へ乗り込む」と鵜飼さんは皮肉混じりに語る。
 全国組織も国家資格も整う業界で、協会設立に至った理由は消費者を守るためだ。適正価格や最新技術の活用などの積極的な情報開示が不可欠だと考えた。
 今後は業界団体の民間資格「屋根診断技士」の技能に準じた独自資格の創設を目指す。復興支援の動機付けを新たに試験内容に盛り込み、消費者保護の視点を高めるのが狙いだ。
 現状では無資格業者も自由に営業できる。鵜飼さんらは「不適正な価格提示が被災者と保険会社に不利益を与える。新たな資格を安心の指標となるよう、情報発信を続けたい」と話す。
【加藤広宣】

復興支援と業界のイメージアップを図る鵜飼さん㊧と山下さん=大村町で
復興支援と業界のイメージアップを図る鵜飼さん㊧と山下さん=大村町で
台風被害で現在もブルーシートに覆われた屋根=千葉県鋸南町で(提供)
台風被害で現在もブルーシートに覆われた屋根=千葉県鋸南町で(提供)

カテゴリー:社会・経済

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