蒲郡大塚小、小田さんの絵本で防災授業
蒲郡市立大塚小学校で11日、防災をテーマにした授業があった。2018年に29歳の若さで亡くなった蒲郡出身の小田太郎さんが描いた絵本「ひとりじゃないよ」。そこに込めた思いに共鳴した3年1組の担任、市川真基さん(27)がその内容を紹介し、21人の児童と命の大切さを考えた。
「ひとりじゃないよ」は小田さんが、がんで余命宣告を受けた後の17年に描いた。両親が仕上げ、翌年に完成させた。小田さんは震災発生直後の宮城県石巻市で復興支援ボランティアをしており、その際、津波で夫と子ども2人を失った女性宅の片付けをした時に聞いた体験談を題材にした。
市川さんは小田さんと直接の交流はなかった。愛知教育大学生だった7年前、ボランティアで石巻市を訪れた際、小田さんが同じ大学で蒲郡出身であることを知った。音楽担当教諭を目指したが防災教育も必要と考え、大学院に進んだ。そして2年前に絵本が発行されたことを知り、購入した。
今年度、道徳授業で東日本大震災を取り上げた。大塚小学校は三河湾臨海部にあるためだ。市川さんは「ひとりじゃないよ」を読み上げた。児童からは「地震の時は家族で作ったルールを大切に行動する」「津波で亡くなった人、がんで亡くなった人の命を無駄にしない」と発言があった。
「小田さんとは共通部分があった。教訓を後世に伝える必要性を引き継ぎたい。そして防災の意識向上に努めたい」と市川さんは語った。
学校は一斉下校の際、全校児童で黙とうした。
【安藤聡】
蒲郡市立大塚小学校で11日、防災をテーマにした授業があった。2018年に29歳の若さで亡くなった蒲郡出身の小田太郎さんが描いた絵本「ひとりじゃないよ」。そこに込めた思いに共鳴した3年1組の担任、市川真基さん(27)がその内容を紹介し、21人の児童と命の大切さを考えた。
「ひとりじゃないよ」は小田さんが、がんで余命宣告を受けた後の17年に描いた。両親が仕上げ、翌年に完成させた。小田さんは震災発生直後の宮城県石巻市で復興支援ボランティアをしており、その際、津波で夫と子ども2人を失った女性宅の片付けをした時に聞いた体験談を題材にした。
市川さんは小田さんと直接の交流はなかった。愛知教育大学生だった7年前、ボランティアで石巻市を訪れた際、小田さんが同じ大学で蒲郡出身であることを知った。音楽担当教諭を目指したが防災教育も必要と考え、大学院に進んだ。そして2年前に絵本が発行されたことを知り、購入した。
今年度、道徳授業で東日本大震災を取り上げた。大塚小学校は三河湾臨海部にあるためだ。市川さんは「ひとりじゃないよ」を読み上げた。児童からは「地震の時は家族で作ったルールを大切に行動する」「津波で亡くなった人、がんで亡くなった人の命を無駄にしない」と発言があった。
「小田さんとは共通部分があった。教訓を後世に伝える必要性を引き継ぎたい。そして防災の意識向上に努めたい」と市川さんは語った。
学校は一斉下校の際、全校児童で黙とうした。
【安藤聡】