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復活の豊盛会 手筒花火を初披露

約70年ぶりに復活した豊盛会。前列右が吉永さん
約70年ぶりに復活した豊盛会。前列右が吉永さん
石黒さんの実家にあった旧豊盛会の写真。前列右が三次さん
石黒さんの実家にあった旧豊盛会の写真。前列右が三次さん

 豊川市為当町の為当稲荷神社(山本行洋宮司)できょう1日、花の撓(とう)大祭が2日間の日程で始まる。若者が中心となり、約70年ぶりに復活した青年組織「豊盛(ほうせい)会」は今夜、手筒煙火を初披露する。一夜限りのタイムスリップで、地域の絆の熱さを示す火柱を噴き上げる。
 50人規模の町民組織「神狐(しんこ)もりあげ隊」により年々盛り上がりを増す大祭。江戸時代後期からの伝統を誇るが、今年初めて手筒が披露される。勇壮な姿を見せるのは、もりあげ隊の煙火班・豊盛会。30、40代の男性16人が片手で持つ小型のヨウカンで魅せた後、そのうち12人が手筒を1本ずつ披露する。
 隣の国府町上町の煙火後見人の指導を受け、約1カ月間、竹取りや縄巻きなどを行ってきた。31日夜は豊橋市石巻町の村松煙火で火薬を詰め、準備を終えた。
 豊盛会はかつて町内にあった青年組織。2年前、隊員の小泉吉永さん(34)が亡き祖父・三次さんの遺品を整理していたところ、戦時中に豊盛会の法被を着た三次さんの写真が見つかった。石黒吉洋さん(34)の実家でも写真が、鈴木植物園では実物の法被やもも引きを発見。これを基に、地元の染物屋・竹本染色巧が法被などを復元。約70年ぶりに豊盛会を復活させた。
 旧豊盛会は芝居小屋などで町民を楽しませたという。祖父と“おそろい”の法被を着て手筒に挑む吉永さんは「一度なくなったものが新しくなって復活する。おじいちゃんも喜ぶと思う」と話す。
 境内での手筒披露は3年前から計画していたが、安全面からなかなか許可が下りなかった。町内会などの理解も得て、ようやく実現する。山本宮司と協力し、手続きに奔走した成瀬仁彦さん(44)は「80、90歳の方には昔の豊盛会を覚えている方もいるはず。懐かしい気持ちになってくれたら」と期待する。
 手筒は神事終了後の午後7時半頃を予定。その後、キツネのちょうちん行列が町内を練り歩く。
(由本裕貴)

 豊川市為当町の為当稲荷神社(山本行洋宮司)できょう1日、花の撓(とう)大祭が2日間の日程で始まる。若者が中心となり、約70年ぶりに復活した青年組織「豊盛(ほうせい)会」は今夜、手筒煙火を初披露する。一夜限りのタイムスリップで、地域の絆の熱さを示す火柱を噴き上げる。
 50人規模の町民組織「神狐(しんこ)もりあげ隊」により年々盛り上がりを増す大祭。江戸時代後期からの伝統を誇るが、今年初めて手筒が披露される。勇壮な姿を見せるのは、もりあげ隊の煙火班・豊盛会。30、40代の男性16人が片手で持つ小型のヨウカンで魅せた後、そのうち12人が手筒を1本ずつ披露する。
 隣の国府町上町の煙火後見人の指導を受け、約1カ月間、竹取りや縄巻きなどを行ってきた。31日夜は豊橋市石巻町の村松煙火で火薬を詰め、準備を終えた。
 豊盛会はかつて町内にあった青年組織。2年前、隊員の小泉吉永さん(34)が亡き祖父・三次さんの遺品を整理していたところ、戦時中に豊盛会の法被を着た三次さんの写真が見つかった。石黒吉洋さん(34)の実家でも写真が、鈴木植物園では実物の法被やもも引きを発見。これを基に、地元の染物屋・竹本染色巧が法被などを復元。約70年ぶりに豊盛会を復活させた。
 旧豊盛会は芝居小屋などで町民を楽しませたという。祖父と“おそろい”の法被を着て手筒に挑む吉永さんは「一度なくなったものが新しくなって復活する。おじいちゃんも喜ぶと思う」と話す。
 境内での手筒披露は3年前から計画していたが、安全面からなかなか許可が下りなかった。町内会などの理解も得て、ようやく実現する。山本宮司と協力し、手続きに奔走した成瀬仁彦さん(44)は「80、90歳の方には昔の豊盛会を覚えている方もいるはず。懐かしい気持ちになってくれたら」と期待する。
 手筒は神事終了後の午後7時半頃を予定。その後、キツネのちょうちん行列が町内を練り歩く。
(由本裕貴)

約70年ぶりに復活した豊盛会。前列右が吉永さん
約70年ぶりに復活した豊盛会。前列右が吉永さん
石黒さんの実家にあった旧豊盛会の写真。前列右が三次さん
石黒さんの実家にあった旧豊盛会の写真。前列右が三次さん

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