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「風ふく町」こざかい葵風館誕生

カテゴリー:特集

伊奈本多氏などの歴史を紹介する案内看板=伊奈城址公園で
伊奈本多氏などの歴史を紹介する案内看板=伊奈城址公園で
無病を祈願する郷土の玩具「風車」
無病を祈願する郷土の玩具「風車」

 東三河に新しい風が吹く―。豊川市小坂井地区で支所、児童館、図書館、生涯学習センター、高齢者相談センターを集約した「こざかい葵風館(きふうかん)」が5月2日、供用を開始する。旧宝飯郡時代も含めて町制施行から95年の歴史を誇る小坂井。歴史や経済、地域の課題や今後の展望に迫る。
(由本裕貴)

①歴史文化
 公募で施設名が「葵風館」となったように、小坂井には由緒ある歴史が存在する。「葵」は徳川家の家紋「立葵」が由来。室町時代後半、徳川家康の祖父にあたる松平清康が吉田城(豊橋)を攻めた時、伊奈城主だった本多正忠が清康軍に加勢し手柄を挙げた。正忠が清康を伊奈城に招いて祝宴を開き、花ヶ池にあった水葵の葉を敷いてもてなすと、清康が感激して立葵を家紋に設定。これが家康の代で三つ葉葵に変わったとされる。つまり、小坂井は徳川家の家紋の発祥の地だ。
 伊奈城址公園(伊奈町)では市民グループ「伊奈史跡保存会」(河合正昭代表)が伊奈本多氏の歴史を後世に伝えようと、昨年から園内に案内看板を設置した。幅約5㍍のベニヤ板に写真資料や説明文を掲示。大阪冬・夏の陣で使われた立葵紋入りのぼり旗や、今川義元から本多氏に送られた古文書、公園で発掘された出土品を紹介する。先月は親子約15人が見学に訪れた。
 代表代理の中西隆基さん(77)は3日に一度、メダカも生息する園内の池を手入れするなど管理しているが、会員7人全員が75歳以上と高齢。「夏には除草作業もある。若くて歴史に興味のある人の力を借りたい」と話す。
 「葵風館」の「風」は菟足神社の風(かざ)まつりが由来。祭り会場で売られる郷土の玩具「風車」は金銭がうまく回るようにという願いの他、米俵をかたどった6枚の羽根は「六俵(むひょう)」から「無病」のご利益がある。開館日には風車が展示され、コロナ終息も祈願する日となる。
(不定期連載。続きは本紙でお楽しみください)

 東三河に新しい風が吹く―。豊川市小坂井地区で支所、児童館、図書館、生涯学習センター、高齢者相談センターを集約した「こざかい葵風館(きふうかん)」が5月2日、供用を開始する。旧宝飯郡時代も含めて町制施行から95年の歴史を誇る小坂井。歴史や経済、地域の課題や今後の展望に迫る。
(由本裕貴)

①歴史文化
 公募で施設名が「葵風館」となったように、小坂井には由緒ある歴史が存在する。「葵」は徳川家の家紋「立葵」が由来。室町時代後半、徳川家康の祖父にあたる松平清康が吉田城(豊橋)を攻めた時、伊奈城主だった本多正忠が清康軍に加勢し手柄を挙げた。正忠が清康を伊奈城に招いて祝宴を開き、花ヶ池にあった水葵の葉を敷いてもてなすと、清康が感激して立葵を家紋に設定。これが家康の代で三つ葉葵に変わったとされる。つまり、小坂井は徳川家の家紋の発祥の地だ。
 伊奈城址公園(伊奈町)では市民グループ「伊奈史跡保存会」(河合正昭代表)が伊奈本多氏の歴史を後世に伝えようと、昨年から園内に案内看板を設置した。幅約5㍍のベニヤ板に写真資料や説明文を掲示。大阪冬・夏の陣で使われた立葵紋入りのぼり旗や、今川義元から本多氏に送られた古文書、公園で発掘された出土品を紹介する。先月は親子約15人が見学に訪れた。
 代表代理の中西隆基さん(77)は3日に一度、メダカも生息する園内の池を手入れするなど管理しているが、会員7人全員が75歳以上と高齢。「夏には除草作業もある。若くて歴史に興味のある人の力を借りたい」と話す。
 「葵風館」の「風」は菟足神社の風(かざ)まつりが由来。祭り会場で売られる郷土の玩具「風車」は金銭がうまく回るようにという願いの他、米俵をかたどった6枚の羽根は「六俵(むひょう)」から「無病」のご利益がある。開館日には風車が展示され、コロナ終息も祈願する日となる。
(不定期連載。続きは本紙でお楽しみください)

伊奈本多氏などの歴史を紹介する案内看板=伊奈城址公園で
伊奈本多氏などの歴史を紹介する案内看板=伊奈城址公園で
無病を祈願する郷土の玩具「風車」
無病を祈願する郷土の玩具「風車」

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