「白蟻の巣」豊橋で上演 意気込む演出家の谷さん
豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場プラットで8日、開館5年目を飾る演劇「白蟻の巣」の幕が上がる。三島由紀夫が1955(昭和30)年に書き下ろした長編戯曲を、豊橋市出身の俳優平田満さんが主演、注目の若手演出家谷賢一さん(34)の演出で上演する。
同作は、新国立劇場が30歳代の若手演出家3人を迎えて送る「かさなる視点―日本戯曲の力―」の第1弾。
ストーリーは、ブラジル・リンスにあるコーヒー農園を舞台に、農園経営者の刈屋義郎(平田満)と妙子(安蘭けい)夫妻、運転手の百島健次(石田佳央)と啓子(村川絵梨)夫妻の4人に生じる奇妙な三角関係が描かれている。
義郎は、かつて心中未遂を起こした妙子と健次を彼特有の寛大さで許し、まるで何事もなかったかのように日常を過ごす。
谷さんは、本作で初めて組んだ平田さんの全身からにじむ寛容さ、柔和さと裏に何か持っている恐ろしさを義郎と重ねていた。「でも、実際に会ったら底抜けにいい人だった。大俳優なのに、丁寧に一つひとつを作っていく。おごりがなく、改めて尊敬した」と語る。
三島作品は谷さんにとって2作目。三島が何を投げかけ、伝えたかったのか。「敗戦から10年後の三島の本に今のわれわれの考え方で火を入れてみようと思った。ぜひ見てほしい」と話している。
8日午後1時開演。終演後は谷さんと平田さんら出演者のトークもある。
チケットはS席6000円、A席4500円、B席は一般3000円で24歳以下1500円、高校生以下1000円。また、「かさなる視点」の第2弾「マリアの首―幻に長崎を想う曲―」が6月10日プラットであり、それと合わせた2公演セット券(S席1万500円)も販売している。
問い合わせはプラットチケットセンター(0532・39・3090)へ。
(飯塚雪)
豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場プラットで8日、開館5年目を飾る演劇「白蟻の巣」の幕が上がる。三島由紀夫が1955(昭和30)年に書き下ろした長編戯曲を、豊橋市出身の俳優平田満さんが主演、注目の若手演出家谷賢一さん(34)の演出で上演する。
同作は、新国立劇場が30歳代の若手演出家3人を迎えて送る「かさなる視点―日本戯曲の力―」の第1弾。
ストーリーは、ブラジル・リンスにあるコーヒー農園を舞台に、農園経営者の刈屋義郎(平田満)と妙子(安蘭けい)夫妻、運転手の百島健次(石田佳央)と啓子(村川絵梨)夫妻の4人に生じる奇妙な三角関係が描かれている。
義郎は、かつて心中未遂を起こした妙子と健次を彼特有の寛大さで許し、まるで何事もなかったかのように日常を過ごす。
谷さんは、本作で初めて組んだ平田さんの全身からにじむ寛容さ、柔和さと裏に何か持っている恐ろしさを義郎と重ねていた。「でも、実際に会ったら底抜けにいい人だった。大俳優なのに、丁寧に一つひとつを作っていく。おごりがなく、改めて尊敬した」と語る。
三島作品は谷さんにとって2作目。三島が何を投げかけ、伝えたかったのか。「敗戦から10年後の三島の本に今のわれわれの考え方で火を入れてみようと思った。ぜひ見てほしい」と話している。
8日午後1時開演。終演後は谷さんと平田さんら出演者のトークもある。
チケットはS席6000円、A席4500円、B席は一般3000円で24歳以下1500円、高校生以下1000円。また、「かさなる視点」の第2弾「マリアの首―幻に長崎を想う曲―」が6月10日プラットであり、それと合わせた2公演セット券(S席1万500円)も販売している。
問い合わせはプラットチケットセンター(0532・39・3090)へ。
(飯塚雪)