田原「三九」が定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業スタート

　田原市で「デイサービスさんきゅう」など介護保険サービスを運営する有限会社「三九」（神戸町）が、市内初となる定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業「定期巡回さんきゅう」を加治町（「デイサービス一休」敷地内）で始めた。
　有資格者のヘルパーが高齢者宅を訪問し、安否確認や排せつ、服薬の介助などのサービスを３６５日24時間体制で実施する。提供サービスは、▽一日に複数回定時訪問する「定期巡回」▽コールボタンを押すとオペレーターに相談ができる「随時対応」▽転倒して起き上がれないなど緊急時にペンダント型のケアコールで相談通報でき、必要に応じてヘルパーが緊急訪問する「随時訪問」▽必要に応じて提携した訪問看護事業所の看護師が訪問し、点滴管理などの医療行為をする「訪問看護」―。
　利用形態の一例として▽午前８時半に朝食準備やデイサービスへの送り出し▽午後４時45分にデイサービスの迎えと夕食、着替えの準備▽同８時に安認と就寝の確認―、という定時の訪問スケジュールに加え「〇日は午後６時頃に様子を見に来てほしい」といった特定日のみの追加訪問などが可能だ。
　「随時対応」は「転倒して起き上がれない」「トイレに失敗してしまった」といったケアを要するものから、「大雨の際に避難した方がいいのかどうか不安だ」「警察を名乗る人から電話があったが詐欺かもしれない」などという相談にも対応する。
　利用料は介護度別に月々の定額制。介護度１なら６０００円程度。介護度２なら１万２０００円程度。訪問スケジュールの内容や追加の対応で料金が加算されることはない。
　「三九」は２００５年に「デイサービスさんきゅう」をスタートし、介護保険事業に参入。以後、「デイサービス一休」「デイサービス福助」「ケアプランさんきゅう」など事業所、サービス内容を拡大してきた。
　今回、市の公募に応える形で定期巡回サービスをスタートする。小笠原良代表は「市と思いが合致した。少しでも長く、住み慣れた自宅での生活を支援できる。責任と期待に応えたい」と語る。また今後について「これから独居がさらに増える。いつでも専門の人材とつながる安心を提供したい。まずは電話でご相談を」と話した。
　問い合わせは「定期巡回さんきゅう」（０５３１・27・６３００）へ。
【岸侑輝】