あす3日に東栄町長選告示

　東栄町の出直し町長選は３日、告示される。五十音順で、いずれも無所属の元町長の尾林克時氏（71）、前町長の村上孝治氏（63）が立候補する見通し。町の医療体制が争点で、一騎打ちの公算が高い。８日に投票、即日開票される。
　村上氏が６月30日付で町長を辞職したのに伴う選挙戦。村上氏に対しては、住民団体「東栄をよくする会」がリコール運動を展開、有権者の署名９５３筆が法定数（９０８筆）を超え、解職の賛否を問う住民投票が実施されることになっていたが、辞職で投票はなくなった。
　村上氏が辞職し、出直し町長選への出馬を表明した後、住民有志の要請を受けた尾林氏が７月８日に立候補を表明した。
　争点は町の医療体制だ。町営医療センター（旧東栄病院）で医療従事者の確保困難▽経営状況の悪化▽入院患者数の減少－を背景に、町は２０２０年３月に人工透析を中止、老朽化した現在の建物を取り壊し、本郷へ新しいセンター建設を計画する。その際、入院病床は設けないとした。
　公約で尾林氏は医療体制の立て直しとして医師、看護師、技師の確保▽入院ベッド10床確保▽透析の再開▽医師を確保し救急診療の復活－などを掲げ、医療センターは「大幅に見直す」とする。
　一方の村上氏は、新医療センターに保健福祉センターを併設し、24時間医療相談を受け付ける体制づくり▽通院困難な患者の在宅診療と、交通手段確保▽病気にかからない健康維持の取り組み推進－を掲げる。
　両者は２０１５年と19年の町長選に立候補しており、いずれも村上氏が当選した。
　６月２日現在の選挙人名簿登録者数は２７０２人（男１２６８人、女１４３４人）。
【安藤聡】