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パラ五輪へ陸上の蒔田選手が最終調整

カテゴリー:スポーツ

最終調整する蒔田選手=豊橋市陸上競技場で24日
最終調整する蒔田選手=豊橋市陸上競技場で24日
スタンドから、沙弥香選手に声をかけるとよ子さん
スタンドから、沙弥香選手に声をかけるとよ子さん
ほかのクラブ員とともに1000㍍走を繰り返す
ほかのクラブ員とともに1000㍍走を繰り返す

 開幕した東京2020パラリンピックの陸上女子1500㍍に出場する蒔田沙弥香選手(36)が、スポーツクラブ「TTRunnersとよはし」で本番直前の練習を重ねている。長らく個人でトレーニングを続けてきたが、2019年4月にクラブに加入し、仲間と共に走る喜びを覚えた。「競技人生の集大成」と位置づける東京大会で自己ベストを目指す。
 24日夜、豊橋市今橋町の陸上競技場。40人がトラックを疾走していた。「43、44、45…」。ストップウオッチを手にしたクラブ代表の仲井雅弘さん(60)がタイムを刻む。「最後まで! 上げて!」。スタンドから大声が飛んだ。沙弥香選手の母とよ子さんだ。いつも練習に付き添っている。
 6位入賞を果たしたリオ大会の後、とよ子さんは沙弥香選手の異変に気づいた。走ってはいるが、気が入っていない。メンタルが落ち込んでいる。これまで指導を受けていた人が離れ、独りでのトレーニングが続いていた。
 そこで、名前を知っていた「TT」に入会を申し込んだ。「断られたらどうしようと心配だった」。だが、仲井代表は「どうぞ。誰でも歓迎です」と、拍子抜けするほど簡単に受け入れてくれた。以来、クラブでの練習が続く。
 「TT」は20年の実績がある。設立した仲井代表は箱根駅伝の選手で元トヨタ自動車陸上長距離部監督。当時から指導のあり方を考え続けていた。走ることを楽しみ、力のある人が記録を目指すにはどうすれば。そんな思いが形になったのが「TT」だ。現在、小学生から社会人まで250人が加入している。小さいうちは楽しく体作りを、中学生以上は本格的に記録を目指している。
 沙弥香選手のことは以前から知っていた。「競技力としては問題のないレベル」という。特別な指導はしていない。だが、中学生と一緒に走り、小学生の練習を手伝う様子を見ていると、楽しんで参加していることが伝わってくる。「3000㍍、5000㍍があれば、もっと上に行ける実力がある」と仲井代表。
 沙弥香選手は5位入賞のロンドン大会、リオ大会に続けてのパラリンピック出場だ。海外の世界パラ陸上にも出ている。だが、家族が同行したことはない。
 とよ子さんは、沙弥香選手が競技を続けられるよう、言葉では言い尽くせない苦労をしてきた。「家族や親戚で現地で観戦しよう。陸上人生の集大成にしよう」。東京に決まった後、そう思って頑張ってきた。
 沙弥香選手は環境の変化に弱く、メンタルが体調にも影響する。2年前の世界パラから帰国した時は、ろれつが回らなくなっていた。それが、東京ならそのような心配もなく競技に臨める。そんな思いもあった。
 残念ながら無観客試合となったが、国立競技場の目の前のホテルに宿泊する。トラックの方を向いてテレビ観戦するつもりだ。
 とよ子さんの大声に、沙弥香選手は「はい」「はい」と素直に応じる。「陸上を楽しむことと、楽をすることは字が同じでも違う、と言い続けている」。ともすれば、つらいことから逃げがちだという。大声が、沙弥香選手を引き立てる。
 目標は「メダル」ではない。「自己ベストを出すこと。それが支えてくれたみんなへの恩返しになる」と、いつも言い聞かせているという。
 インターバルの時、沙弥香選手に聞いた。
 「自己ベスト出せそう?」「はい!」「調子はいいですか?」「はい!」。聞いていたクラブのメンバーが「いいぞ!」と声をかけた。
 9月1日に選手村に入る。試合は3日だ。
【山田一晶】

 開幕した東京2020パラリンピックの陸上女子1500㍍に出場する蒔田沙弥香選手(36)が、スポーツクラブ「TTRunnersとよはし」で本番直前の練習を重ねている。長らく個人でトレーニングを続けてきたが、2019年4月にクラブに加入し、仲間と共に走る喜びを覚えた。「競技人生の集大成」と位置づける東京大会で自己ベストを目指す。
 24日夜、豊橋市今橋町の陸上競技場。40人がトラックを疾走していた。「43、44、45…」。ストップウオッチを手にしたクラブ代表の仲井雅弘さん(60)がタイムを刻む。「最後まで! 上げて!」。スタンドから大声が飛んだ。沙弥香選手の母とよ子さんだ。いつも練習に付き添っている。
 6位入賞を果たしたリオ大会の後、とよ子さんは沙弥香選手の異変に気づいた。走ってはいるが、気が入っていない。メンタルが落ち込んでいる。これまで指導を受けていた人が離れ、独りでのトレーニングが続いていた。
 そこで、名前を知っていた「TT」に入会を申し込んだ。「断られたらどうしようと心配だった」。だが、仲井代表は「どうぞ。誰でも歓迎です」と、拍子抜けするほど簡単に受け入れてくれた。以来、クラブでの練習が続く。
 「TT」は20年の実績がある。設立した仲井代表は箱根駅伝の選手で元トヨタ自動車陸上長距離部監督。当時から指導のあり方を考え続けていた。走ることを楽しみ、力のある人が記録を目指すにはどうすれば。そんな思いが形になったのが「TT」だ。現在、小学生から社会人まで250人が加入している。小さいうちは楽しく体作りを、中学生以上は本格的に記録を目指している。
 沙弥香選手のことは以前から知っていた。「競技力としては問題のないレベル」という。特別な指導はしていない。だが、中学生と一緒に走り、小学生の練習を手伝う様子を見ていると、楽しんで参加していることが伝わってくる。「3000㍍、5000㍍があれば、もっと上に行ける実力がある」と仲井代表。
 沙弥香選手は5位入賞のロンドン大会、リオ大会に続けてのパラリンピック出場だ。海外の世界パラ陸上にも出ている。だが、家族が同行したことはない。
 とよ子さんは、沙弥香選手が競技を続けられるよう、言葉では言い尽くせない苦労をしてきた。「家族や親戚で現地で観戦しよう。陸上人生の集大成にしよう」。東京に決まった後、そう思って頑張ってきた。
 沙弥香選手は環境の変化に弱く、メンタルが体調にも影響する。2年前の世界パラから帰国した時は、ろれつが回らなくなっていた。それが、東京ならそのような心配もなく競技に臨める。そんな思いもあった。
 残念ながら無観客試合となったが、国立競技場の目の前のホテルに宿泊する。トラックの方を向いてテレビ観戦するつもりだ。
 とよ子さんの大声に、沙弥香選手は「はい」「はい」と素直に応じる。「陸上を楽しむことと、楽をすることは字が同じでも違う、と言い続けている」。ともすれば、つらいことから逃げがちだという。大声が、沙弥香選手を引き立てる。
 目標は「メダル」ではない。「自己ベストを出すこと。それが支えてくれたみんなへの恩返しになる」と、いつも言い聞かせているという。
 インターバルの時、沙弥香選手に聞いた。
 「自己ベスト出せそう?」「はい!」「調子はいいですか?」「はい!」。聞いていたクラブのメンバーが「いいぞ!」と声をかけた。
 9月1日に選手村に入る。試合は3日だ。
【山田一晶】

最終調整する蒔田選手=豊橋市陸上競技場で24日
最終調整する蒔田選手=豊橋市陸上競技場で24日
スタンドから、沙弥香選手に声をかけるとよ子さん
スタンドから、沙弥香選手に声をかけるとよ子さん
ほかのクラブ員とともに1000㍍走を繰り返す
ほかのクラブ員とともに1000㍍走を繰り返す

カテゴリー:スポーツ

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