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豊橋の社会福祉法人がBCP作成進める

大地震発生時などの行動について話し合う職員=豊橋市石巻町で
大地震発生時などの行動について話し合う職員=豊橋市石巻町で

 熊本地震から14日で1年を迎えた。東三河では、同地震や東日本大震災を教訓に自治体、企業などが予測される南海トラフ巨大地震へ備える。BCP(事業継続計画)を作った企業もあるが、まだ少ないのが現状。こうした中、障害者が利用する福祉施設を運営する社会福祉法人が、災害後、早期に再開できるようBCP作りを進めている。
 社会福祉法人は、豊橋市石巻町の童里夢(どりーむ)。市内で多機能型事業所、生活介護事業所、非常食用パンを作る製造センターなどを運営している。
 知的障害者や、身体にも障害を重複する人らが利用しており、大地震など大規模災害時でも障害者のよりどころとして機能できるよう事業を継続、復旧するためのBCPの作成に乗り出した。
 先月には、BCPの必要性、自然災害のリスクを全職員に理解し、共有してもらおうと「BC(事業継続)セミナー」を開催。作成に関わっている危機管理のアルマック豊橋社長・彦坂高司氏が指導した。
 地震発生時の課題を抽出する目的で、机上訓練を実施。大きな揺れが始まった時、おさまった時などの行動を職員がグループごとで考えた。
 「利用者さんがパニックになると思うので、支援者として寄り添うことが大切」などの意見や、「グループホームの3、4人を1人で受け持つが、どのように誘導するのか。自分たちがどうできるのか」といった不安の声も出た。
 彦坂氏は「こうした課題にどのような手を打つか。災害が起きる前にリスクを減らしてほしい」と訴えた。
 童里夢の大森妙子理事長は「(施設)全体のBCPを考えている。災害発生後、利用者を受け入れられるよう早期再開を目指したい」と話す。
 彦坂氏も「利用者は開設される避難所には行きにくいのが現状。受け入れができるようにする大事な職場。他の福祉施設でもBCPの作成を進めてもらえれば」と呼び掛けている。
(中村晋也)

 熊本地震から14日で1年を迎えた。東三河では、同地震や東日本大震災を教訓に自治体、企業などが予測される南海トラフ巨大地震へ備える。BCP(事業継続計画)を作った企業もあるが、まだ少ないのが現状。こうした中、障害者が利用する福祉施設を運営する社会福祉法人が、災害後、早期に再開できるようBCP作りを進めている。
 社会福祉法人は、豊橋市石巻町の童里夢(どりーむ)。市内で多機能型事業所、生活介護事業所、非常食用パンを作る製造センターなどを運営している。
 知的障害者や、身体にも障害を重複する人らが利用しており、大地震など大規模災害時でも障害者のよりどころとして機能できるよう事業を継続、復旧するためのBCPの作成に乗り出した。
 先月には、BCPの必要性、自然災害のリスクを全職員に理解し、共有してもらおうと「BC(事業継続)セミナー」を開催。作成に関わっている危機管理のアルマック豊橋社長・彦坂高司氏が指導した。
 地震発生時の課題を抽出する目的で、机上訓練を実施。大きな揺れが始まった時、おさまった時などの行動を職員がグループごとで考えた。
 「利用者さんがパニックになると思うので、支援者として寄り添うことが大切」などの意見や、「グループホームの3、4人を1人で受け持つが、どのように誘導するのか。自分たちがどうできるのか」といった不安の声も出た。
 彦坂氏は「こうした課題にどのような手を打つか。災害が起きる前にリスクを減らしてほしい」と訴えた。
 童里夢の大森妙子理事長は「(施設)全体のBCPを考えている。災害発生後、利用者を受け入れられるよう早期再開を目指したい」と話す。
 彦坂氏も「利用者は開設される避難所には行きにくいのが現状。受け入れができるようにする大事な職場。他の福祉施設でもBCPの作成を進めてもらえれば」と呼び掛けている。
(中村晋也)

大地震発生時などの行動について話し合う職員=豊橋市石巻町で
大地震発生時などの行動について話し合う職員=豊橋市石巻町で

カテゴリー:社会・経済

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