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迅速なワクチン接種へ豊橋技科大が支援システム開発

支援システムで大幅に省力化された豊橋技科大の接種会場=豊橋市天伯町で
支援システムで大幅に省力化された豊橋技科大の接種会場=豊橋市天伯町で

 豊橋技術科学大学は、「豊橋ハートセンター」(豊橋市大山町)の協力で、新型コロナウイルスワクチンの接種支援システムを開発し、8日の大学拠点接種で試験運用した。予診票入力のオンライン化で、記入漏れやその確認や接種後の待機時間管理などの作業が省力化された。自治体の集団接種会場などへの広がりを見込む。
 情報・知能工学系の大村廉准教授がシステムを設計した。
 接種希望者は、スマートフォンなどで予診票に記入、受け取ったQRコードを会場の受付窓口でかざせば完了。非接触で感染防止にも効果的だ。
 予診票データは問診する医師へ伝わり、手書きで起きやすい記入漏れの確認は省ける。重要な確認項目は自動的に目立つ色で表示され、問診チェックを補完する。接種後の経過観察では、入力した接種時刻から自動計算で待機時間を予診票に印字するため、会場での管理が簡素化される。
 外国人向けに英語入力も可能にした。日本語対応しかなかった手書きの予診票と違い、従来のように予診票を書き直す手間もなくなる。
 豊橋ハートセンターの鈴木鉄也事務長補佐によると、1500人規模の接種会場で医療従事者以外の人員は約30人。新システムでは誘導や問診前確認に要する人員は約半数に抑えられる。自治体の集団接種のほか、集団検診などにも応用が見込めるという。
 ただ、接種会場での効率化が進む一方、厚生労働省の接種記録システムへの入力は手作業という。大村准教授らは「ワクチン接種は人員確保や煩雑な確認作業などに追われつつある。支援システムが改善の呼び水になれば」と期待する。
【加藤広宣】

 豊橋技術科学大学は、「豊橋ハートセンター」(豊橋市大山町)の協力で、新型コロナウイルスワクチンの接種支援システムを開発し、8日の大学拠点接種で試験運用した。予診票入力のオンライン化で、記入漏れやその確認や接種後の待機時間管理などの作業が省力化された。自治体の集団接種会場などへの広がりを見込む。
 情報・知能工学系の大村廉准教授がシステムを設計した。
 接種希望者は、スマートフォンなどで予診票に記入、受け取ったQRコードを会場の受付窓口でかざせば完了。非接触で感染防止にも効果的だ。
 予診票データは問診する医師へ伝わり、手書きで起きやすい記入漏れの確認は省ける。重要な確認項目は自動的に目立つ色で表示され、問診チェックを補完する。接種後の経過観察では、入力した接種時刻から自動計算で待機時間を予診票に印字するため、会場での管理が簡素化される。
 外国人向けに英語入力も可能にした。日本語対応しかなかった手書きの予診票と違い、従来のように予診票を書き直す手間もなくなる。
 豊橋ハートセンターの鈴木鉄也事務長補佐によると、1500人規模の接種会場で医療従事者以外の人員は約30人。新システムでは誘導や問診前確認に要する人員は約半数に抑えられる。自治体の集団接種のほか、集団検診などにも応用が見込めるという。
 ただ、接種会場での効率化が進む一方、厚生労働省の接種記録システムへの入力は手作業という。大村准教授らは「ワクチン接種は人員確保や煩雑な確認作業などに追われつつある。支援システムが改善の呼び水になれば」と期待する。
【加藤広宣】

支援システムで大幅に省力化された豊橋技科大の接種会場=豊橋市天伯町で
支援システムで大幅に省力化された豊橋技科大の接種会場=豊橋市天伯町で

カテゴリー:社会・経済

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