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豊川の「星野神社本殿」 保存修理工事が終わる

姿を見せた銅葺きの覆殿
姿を見せた銅葺きの覆殿
むき出しになった本殿のこけら(同)
むき出しになった本殿のこけら(同)
懸魚(げぎょ)を彫る望月社長
懸魚(げぎょ)を彫る望月社長

豊橋の望月工務店が手掛ける

 豊川市指定有形文化財「星野神社本殿」(平尾町上貝津)の保存修理工事が終わり、7日に完工の祭事がある。県内でも珍しい構造の神社。豊橋市下地町の望月工務店が手掛けた。

 工務店の望月成高社長(49)によると、本殿は「七間社、切妻造、こけら葺き」の建物。七間社は、正面の柱間が七つでできてている。県内では岡崎市滝町の「日吉山王社本殿」しかない構造だという。1641(寛永18)年に建てられたことが分かっている。
 また、こけらを守るため、本殿には覆殿(おおいでん)を建てているのも珍しいという。貴重な建物を風雨から保護するため、覆うように建設された簡易な建築物を指す。鞘堂(さやどう)、覆屋(おおいや)ともいう。星野神社では、本殿との隙間がないほど密着して造られていたため、今春から手作業で覆殿を解体、復元し本殿の傷んだ部分の改修をしていた。
 望月工務店はかつて、一般住宅建築を手掛けていた。だが望月社長は先代社長の父の指示で、23歳から9年間、高浜市の「大文社寺建築」で宮大工の修業をしていた。「親方の技術を盗み見して学ぶ」という徒弟制度で鍛えられた。各地の社寺の修復や建て替えを手掛け、豊橋に戻ってきた。
 ただ、一般住宅の建設だけでは、同業他社との競合で値下げを強いられジリ貧になっていた。何か打開策はないかと相談するうち、望月社長の宮大工の腕が注目され、一般住宅に社寺で培った工法を採り入れることになった。第1号が6年前の「牟呂の家」。金属を使わない古来の「軸組」に新しい接合を採用し、強度計算のうえ、強固な継ぎ手を作り上げている。今年は「「不惑の一棟」と名付けた独自テイストの「魅せる構造美」の注文住宅を建てた。
 同時に東田神明宮の修復や新設、新栄神明社の耐震補強などを手掛けた。そんな同社に星野神社の修復の打診があったのは2年前だった。
 氏子と話すうち、神社が三河に山を持っていることが分かった。1年以上前にヒノキを切り出し、製材のうえ、自然乾燥させた。望月社長は「木にストレスを与えないためには地元の木を使うのが一番」と話す。粘り強い木材がそろった。
 覆殿を手作業で解体した結果、建築当初の形跡や記録を見つけた。年月で破損、消失した部材の復元につながった。壊れたり失われたりした彫刻なども望月社長らが復元した。覆殿は、一回り大きく立て替えて、将来の本殿修繕がしやすいように工夫した。
 工事は9月以降、一般の人だけでなく、建築を学ぶ学生たちが見学に訪れたという。現在は新しくなった覆殿の銅板ぶきの屋根が輝いている。望月社長は「経験と勘の世界だった伝統技術を数値化した建物を見てほしい」と話した。
 作業の様子は望月工務店のホームページで公開している。
【山田一晶】

豊橋の望月工務店が手掛ける

 豊川市指定有形文化財「星野神社本殿」(平尾町上貝津)の保存修理工事が終わり、7日に完工の祭事がある。県内でも珍しい構造の神社。豊橋市下地町の望月工務店が手掛けた。

 工務店の望月成高社長(49)によると、本殿は「七間社、切妻造、こけら葺き」の建物。七間社は、正面の柱間が七つでできてている。県内では岡崎市滝町の「日吉山王社本殿」しかない構造だという。1641(寛永18)年に建てられたことが分かっている。
 また、こけらを守るため、本殿には覆殿(おおいでん)を建てているのも珍しいという。貴重な建物を風雨から保護するため、覆うように建設された簡易な建築物を指す。鞘堂(さやどう)、覆屋(おおいや)ともいう。星野神社では、本殿との隙間がないほど密着して造られていたため、今春から手作業で覆殿を解体、復元し本殿の傷んだ部分の改修をしていた。
 望月工務店はかつて、一般住宅建築を手掛けていた。だが望月社長は先代社長の父の指示で、23歳から9年間、高浜市の「大文社寺建築」で宮大工の修業をしていた。「親方の技術を盗み見して学ぶ」という徒弟制度で鍛えられた。各地の社寺の修復や建て替えを手掛け、豊橋に戻ってきた。
 ただ、一般住宅の建設だけでは、同業他社との競合で値下げを強いられジリ貧になっていた。何か打開策はないかと相談するうち、望月社長の宮大工の腕が注目され、一般住宅に社寺で培った工法を採り入れることになった。第1号が6年前の「牟呂の家」。金属を使わない古来の「軸組」に新しい接合を採用し、強度計算のうえ、強固な継ぎ手を作り上げている。今年は「「不惑の一棟」と名付けた独自テイストの「魅せる構造美」の注文住宅を建てた。
 同時に東田神明宮の修復や新設、新栄神明社の耐震補強などを手掛けた。そんな同社に星野神社の修復の打診があったのは2年前だった。
 氏子と話すうち、神社が三河に山を持っていることが分かった。1年以上前にヒノキを切り出し、製材のうえ、自然乾燥させた。望月社長は「木にストレスを与えないためには地元の木を使うのが一番」と話す。粘り強い木材がそろった。
 覆殿を手作業で解体した結果、建築当初の形跡や記録を見つけた。年月で破損、消失した部材の復元につながった。壊れたり失われたりした彫刻なども望月社長らが復元した。覆殿は、一回り大きく立て替えて、将来の本殿修繕がしやすいように工夫した。
 工事は9月以降、一般の人だけでなく、建築を学ぶ学生たちが見学に訪れたという。現在は新しくなった覆殿の銅板ぶきの屋根が輝いている。望月社長は「経験と勘の世界だった伝統技術を数値化した建物を見てほしい」と話した。
 作業の様子は望月工務店のホームページで公開している。
【山田一晶】

姿を見せた銅葺きの覆殿
姿を見せた銅葺きの覆殿
むき出しになった本殿のこけら(同)
むき出しになった本殿のこけら(同)
懸魚(げぎょ)を彫る望月社長
懸魚(げぎょ)を彫る望月社長

カテゴリー:社会・経済 / 芸能・文化

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