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豊橋「今年度の教育白書」まとめ

教育白書の表紙
教育白書の表紙

 豊橋市立小中学校教員組合(佐藤勝利執行委員長)は、今年度教育白書をまとめた。今回の特集は「新しい生活様式と子どもたち」。アンケートを通じ、新型コロナウイルス禍で、学校教育に求められていること、学校と家庭が連携して子どもたちを育むための必要な教育のあり方を考えている。
 調査は5月、小学3年、6年、中学1年の計1063人と、教員1462人、児童生徒の保護者計943人を対象に実施した。
 まず、「新型コロナウイルスを不安に思うか」と尋ねたところ、小3は36・9%が「とても不安」と回答した。小6と中3はそれぞれ16・8%、17・9%とやや低くなった。「不安」は40%前後で、各学年とも「とても不安」「不安」で過半数となっている。一方、保護者は「とても」がそれぞれ37・6%、34・0%、34・7%と、子どもたちより高くなった。教員はさらに高く、49・4%が「とても」と答えた。
 理由を聞くと、小学生は「コロナに感染すること」、中学生は「学校行事や部活ができなくなっていること」、保護者は「子どもの学習への影響」、教員は「子どもの成長への影響」を挙げた。
 運動時間の変化は、小3の26・8%、小6の37・8%が「減った」と回答したのに対し、中3では52・6%に上った。部活動の制限が影響したとみられる。友達と遊ぶ時間も中3の52・3%が「減った」と答え、小学生を大きく上回った。
 友達と遊ぶ場所は小学生が「公園」「自分の家」「友達の家」の割合が高かった。しかし中3になると「インターネットを使って」が31・0%を占めた。遊びの内容は、小3が「体を動かして」が42・7%で最も多かったのに対し、小6と中3は「ゲーム機やスマホでのゲーム」がそれぞれ49・9%、36・7%と最も多くなった。別の質問で、スマートフォンや携帯電話の所有率は小3が38・7%、小6が51・0%、中3が80・4%となっている。
 コロナ禍の学校生活でのストレスがあるかを聞いたところ、小3は39・7%、小6は34・2%、中3は38・7%が「はい」と答えた。その理由を二つまで聞いたところ、小3は「マスク着用」「給食の時にしゃべれない」「感染するかもと考えてしまうが4割超。小6は「行事や集会ができない」「給食の時にしゃべれない」が多く、中3は「行事や集会」が60・6%に達した。
 同じ質問を保護者と教員にしたところ「子どもがストレスを感じていると思う」は保護者が53・0%、教員が87・3%が「はい」と答え、当事者以上に気にかけていることが分かった。
 コロナ後の学校生活で希望することを二つまで聞いたところ、児童生徒3学年すべてで「給食のときにしゃべりながら楽しく食べたい」が最も多かった(小3は66・8%、小6は53・5%、中3は43・5%)。保護者と教員は「行事や集会」が最も多かった(保護者は68・2%、教員は63・5%)。編集委員は、みながコロナが1日も早く終息し、以前のような学校生活を送れることを待ち望んでいる、と結んでいる。
 ほかに「豊橋の子どもたちの実態」として、スマホなどの使用状況、塾や習い事についてアンケートした。
 「豊橋の教員の実態」は、平日と休日の仕事の様子、疲労感をまとめている。平日の時間外勤務は、小学校で「4時間以上」が13・1%となり、前年より0・7ポイント減った。中学校は26・8%で前年より2・2ポイント増えており、教員の働き方改革が進んでいない実態が明らかになった。
【山田一晶】

 豊橋市立小中学校教員組合(佐藤勝利執行委員長)は、今年度教育白書をまとめた。今回の特集は「新しい生活様式と子どもたち」。アンケートを通じ、新型コロナウイルス禍で、学校教育に求められていること、学校と家庭が連携して子どもたちを育むための必要な教育のあり方を考えている。
 調査は5月、小学3年、6年、中学1年の計1063人と、教員1462人、児童生徒の保護者計943人を対象に実施した。
 まず、「新型コロナウイルスを不安に思うか」と尋ねたところ、小3は36・9%が「とても不安」と回答した。小6と中3はそれぞれ16・8%、17・9%とやや低くなった。「不安」は40%前後で、各学年とも「とても不安」「不安」で過半数となっている。一方、保護者は「とても」がそれぞれ37・6%、34・0%、34・7%と、子どもたちより高くなった。教員はさらに高く、49・4%が「とても」と答えた。
 理由を聞くと、小学生は「コロナに感染すること」、中学生は「学校行事や部活ができなくなっていること」、保護者は「子どもの学習への影響」、教員は「子どもの成長への影響」を挙げた。
 運動時間の変化は、小3の26・8%、小6の37・8%が「減った」と回答したのに対し、中3では52・6%に上った。部活動の制限が影響したとみられる。友達と遊ぶ時間も中3の52・3%が「減った」と答え、小学生を大きく上回った。
 友達と遊ぶ場所は小学生が「公園」「自分の家」「友達の家」の割合が高かった。しかし中3になると「インターネットを使って」が31・0%を占めた。遊びの内容は、小3が「体を動かして」が42・7%で最も多かったのに対し、小6と中3は「ゲーム機やスマホでのゲーム」がそれぞれ49・9%、36・7%と最も多くなった。別の質問で、スマートフォンや携帯電話の所有率は小3が38・7%、小6が51・0%、中3が80・4%となっている。
 コロナ禍の学校生活でのストレスがあるかを聞いたところ、小3は39・7%、小6は34・2%、中3は38・7%が「はい」と答えた。その理由を二つまで聞いたところ、小3は「マスク着用」「給食の時にしゃべれない」「感染するかもと考えてしまうが4割超。小6は「行事や集会ができない」「給食の時にしゃべれない」が多く、中3は「行事や集会」が60・6%に達した。
 同じ質問を保護者と教員にしたところ「子どもがストレスを感じていると思う」は保護者が53・0%、教員が87・3%が「はい」と答え、当事者以上に気にかけていることが分かった。
 コロナ後の学校生活で希望することを二つまで聞いたところ、児童生徒3学年すべてで「給食のときにしゃべりながら楽しく食べたい」が最も多かった(小3は66・8%、小6は53・5%、中3は43・5%)。保護者と教員は「行事や集会」が最も多かった(保護者は68・2%、教員は63・5%)。編集委員は、みながコロナが1日も早く終息し、以前のような学校生活を送れることを待ち望んでいる、と結んでいる。
 ほかに「豊橋の子どもたちの実態」として、スマホなどの使用状況、塾や習い事についてアンケートした。
 「豊橋の教員の実態」は、平日と休日の仕事の様子、疲労感をまとめている。平日の時間外勤務は、小学校で「4時間以上」が13・1%となり、前年より0・7ポイント減った。中学校は26・8%で前年より2・2ポイント増えており、教員の働き方改革が進んでいない実態が明らかになった。
【山田一晶】

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カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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