杜国の遺徳しのぶ 田原で追善供養と俳句大会

　松尾芭蕉の愛弟子として知られる江戸期の俳人・杜国（坪井庄兵衛）の遺徳をしのぶ追善供養と第61回記念杜国祭俳句大会(俳人杜國顕彰会主催、東愛知新聞社など後援）の表彰式が25日、田原市福江町の潮音寺で行われた。
　米殻商だったという杜国は、ご法度とされていた空米売買により、渥美半島の保美に隠棲（いんせい）。同地で生涯を終え、同寺境内の敷地内に葬られた。本堂横には、この地域にゆかりある杜国の句業を顕彰しようと地元有志らによって墓碑が建立されている。
　この日は、法要に続いて俳句大会の表彰式を行い、特別賞受賞者らに賞状が手渡された。顕彰会の川崎政夫会長は、あいさつで小中学生の投句が増えていることから「多くの小中学生が俳句を学び楽しむ文化が広がりつつある」などと述べた。
　今年の俳句大会は一般から約４２０作品、参加を呼び掛けた市内９小中学校の児童生徒から約１４００句が集まった。
　杜国俳句大会の主な受賞者は次の皆さん。
　田原市長賞＝三輪洋路（土岐市）▽市議会議長賞＝井本洋子（田原市）▽市教育長賞＝鈴木礼子(同）▽市文化協会長賞＝青木フサエ（同）▽渥美半島観光ビューロー会長賞＝青木夏吉（同）▽愛知みなみ農協組合長賞＝竹川ふじ江（岡崎市）▽東愛知新聞社賞＝小澤昭之（名古屋市）▽杜国顕彰会長賞＝鬼頭幸子（蒲郡市）
（千葉敬也）