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「豊橋鬼祭」を深掘り

平石宮司㊨と岡村学芸員の鬼祭トーク=まちなか図書館で
平石宮司㊨と岡村学芸員の鬼祭トーク=まちなか図書館で

まちなか図書館でトーク形式で宮司と学芸員

 「豊橋鬼祭」(10~11日)を目前に控え、その歴史と神事の数々を深掘りするトークが6日、豊橋市駅前大通2の「まちなか図書館」であった。舞台となる安久美神戸神明社の平石雅康宮司と、市図書館の岡村龍男学芸員が語った。
 市内唯一の国指定重要無形民族文化財。940年、平将門の乱の鎮圧を祈願した伊勢神宮に対し、朝廷から三河国の飽海荘が寄進された。神宮の祭主がこの地に赴き、地域の繁栄を祈願したのが神社のはじまりとされる。戦国時代に吉田城内に置かれたが、明治時代に陸軍用地となり、現在の地に移転した。
 鬼祭がいつ始まったのかは文献資料がない。ただ元禄年間(17世紀)に赤鬼と天狗のからかいが祭礼の中心になったという。
 静岡県出身の岡村学芸員は昨年4月に赴任したばかり。図書館資料を読み解いたうえで、平石宮司に質問する形でトークが進行した。
 まず、2日間の数々の神事を資料映像を元に平石宮司が解説した。そして、戦前の写真映像と現代のものを比較し、多くはそのまま継承されているが、面が更新されるなど、一部が変化していると指摘した。
 また岡村学芸員は、鬼祭に果たす各町の役割の変遷を地図に落とし込んで説明。その移り変わりの様子から「街の発展と鬼祭はリンクしている」と述べた。
 そして神役への取材の結果「コロナ禍と少子化で、伝統の神事が次世代に受け継がれなくなる可能性がある」と指摘。平石宮司は「先の大戦中を含め、過去にも開催が困難になることはあったはず。今後も工夫しながら保存し、後世に伝えたい」と締めくくった。
【山田一晶】

まちなか図書館でトーク形式で宮司と学芸員

 「豊橋鬼祭」(10~11日)を目前に控え、その歴史と神事の数々を深掘りするトークが6日、豊橋市駅前大通2の「まちなか図書館」であった。舞台となる安久美神戸神明社の平石雅康宮司と、市図書館の岡村龍男学芸員が語った。
 市内唯一の国指定重要無形民族文化財。940年、平将門の乱の鎮圧を祈願した伊勢神宮に対し、朝廷から三河国の飽海荘が寄進された。神宮の祭主がこの地に赴き、地域の繁栄を祈願したのが神社のはじまりとされる。戦国時代に吉田城内に置かれたが、明治時代に陸軍用地となり、現在の地に移転した。
 鬼祭がいつ始まったのかは文献資料がない。ただ元禄年間(17世紀)に赤鬼と天狗のからかいが祭礼の中心になったという。
 静岡県出身の岡村学芸員は昨年4月に赴任したばかり。図書館資料を読み解いたうえで、平石宮司に質問する形でトークが進行した。
 まず、2日間の数々の神事を資料映像を元に平石宮司が解説した。そして、戦前の写真映像と現代のものを比較し、多くはそのまま継承されているが、面が更新されるなど、一部が変化していると指摘した。
 また岡村学芸員は、鬼祭に果たす各町の役割の変遷を地図に落とし込んで説明。その移り変わりの様子から「街の発展と鬼祭はリンクしている」と述べた。
 そして神役への取材の結果「コロナ禍と少子化で、伝統の神事が次世代に受け継がれなくなる可能性がある」と指摘。平石宮司は「先の大戦中を含め、過去にも開催が困難になることはあったはず。今後も工夫しながら保存し、後世に伝えたい」と締めくくった。
【山田一晶】

平石宮司㊨と岡村学芸員の鬼祭トーク=まちなか図書館で
平石宮司㊨と岡村学芸員の鬼祭トーク=まちなか図書館で

カテゴリー:社会・経済

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