設楽田峯小で竹下さん1人の卒業式

　東三河のほとんどの小学校で18日、卒業式があった。設楽町立田峯小学校では竹下美嶺さん１人が卒業した。県内の公立小学校で唯一、国登録有形文化財に指定されている学びやを後にした。
　卒業証書を手渡した村松敦雄校長は「赴任した昨年４月、下級生から頼りにされていることがわかった。黙々と取り組む良さがある。田峯の子どもであることに自信と誇りを持って育ってほしい」と式辞を述べた。
　竹下さんは１～５年生８人に一人ずつエピソードと感謝の言葉を伝え、「皆さんと過ごした思い出を胸に中学校に進みます。伝統ある学校で大事なことを学びました」とあいさつした。在校生は「竹下さんのように冷静な判断で指示を出せる人になりたい。中学校でもまっすぐな心と勇気で進んでください」などと別れの言葉を述べた。
　同校は１８７３年11月に「第二大学区第九番中学区第十五番小学田峯学校」として開校。１９４７年に段嶺村立田峯小、56年に設楽町立になった。普通教室棟と特別教育棟の２棟は２０１４年４月25日に国登録有形文化財指定。卒業生は昨年も１人だった。竹下さんは学校教育法施行（１９４７年）から７６４人目の卒業生だった。
【安藤聡】