地域おこし協力隊の蜂須賀さん 3年間の活動報告

31日の退任前に下江新城市長へ

　新城市の地域おこし協力隊を31日に退任する蜂須賀智也さん（46）が22日夕、下江洋行市長に３年間の活動を報告した。マウンテンバイクのコース造成やイベント展開を通し「２０２６年のアジア大会ロードレースの候補地になっている。今後も自転車を通じたアウトドアスポーツを広めたい」と話した。新年度は「地域プロジェクトマネージャー」として活動する。
　マウンテンバイク選手の蜂須賀さんは２０１９年５月に着任。片山地区では古道を再生して子ども向け体験会、東郷地区ではコースを造成を手掛けた。「自転車で走りに来る人たちが多い新城ですが、活動を始めた時、市内では認知されていないと実感しました」と語った。
　新型コロナウイルス禍のため、自転車レースは感染が収まった昨年12月にようやく開催した。「市内の体験会に参加した子どもたちも出場してくれた」と振り返った。さらに「市内に修理店が少ない。サイクルツーリングを楽しむ人向けには必要」と指摘した。
　自転車だけでなくルアー、フライフィッシングの釣り場整備も携わった。鳳来西部地区の寒狭川中部漁業協同組合と協力し、釣り人でつくる団体立ち上げに尽力した。「自転車も釣りも、新城の自然に触れたい人たちが訪れる。週末に過ごしたい人もおり、移住定住につながるのでは」と提案した。４月からは市内で拠点を構え、サイクルツーリズムをはじめとしたアウトドア・スポーツの推進に努める。
　下江市長は「今後の地域活性化に向けた活動に期待します」と述べた。
【安藤聡】