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豊橋市内3寺所有の絵画など6件を有形文化財に

赤岩寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
赤岩寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
神宮寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
神宮寺の「絹本着色釈迦十六善神図」

 豊橋市教育委員会は2日、市内の三つの寺が所有する絵画、古文書の6件を新たに有形文化財に指定したと発表した。4月27日付。
 絵画は、赤岩寺(多米町)と神宮寺(魚町)にある「絹本(けんぽん)着色釈迦十六善神図」1幅ずつの2件。同図は、仏教の経典「大般若経」を使った法会で用いられていた。
 赤岩寺の図は室町時代初期のものと推定され、丁寧に描かれ、縦116・4㌢、横67・2㌢。神宮寺のも同時代で丁寧な筆致にバランス良く描かれている。縦110・2㌢、横59・6㌢。ともに古い上に状態が良く、市有形文化財に指定された。
 古文書は、いずれも普門寺(雲谷町)が所有する4件(各1枚・通)。
 寺僧が守るべき規律を同寺の僧侶・永意が記した「起請木札(きしょうもくさつ)」(平安時代末期、縦31・8㌢、横116㌢)が一つで、木札は上半部が欠けているが、江戸時代に作成された「起請木札写(うつし)」で全文が判明するため、写も付属として一緒に文化財に指定された。寺と地域との関わりなどを知る上で貴重という。
 また、中世普門寺の支配地域を示した「普門寺四至(しいし)注文写木札」(鎌倉時代、縦17・5㌢、横上端・107・5㌢)と、これと同じ内容で南北朝時代に記された「四至注文写」の2件。
 このほか、南北朝時代の「三界万霊(さんがいばんれい)供養木札」(縦159・5㌢、横下部28・4㌢)が指定された。「三界万霊」と墨で書かれ、すべての霊を供養する法会で用いられた大型の木札。寺周辺の地名や、武将らの名前も記され、戦国時代にも再び利用されたという。
(中村晋也)

 豊橋市教育委員会は2日、市内の三つの寺が所有する絵画、古文書の6件を新たに有形文化財に指定したと発表した。4月27日付。
 絵画は、赤岩寺(多米町)と神宮寺(魚町)にある「絹本(けんぽん)着色釈迦十六善神図」1幅ずつの2件。同図は、仏教の経典「大般若経」を使った法会で用いられていた。
 赤岩寺の図は室町時代初期のものと推定され、丁寧に描かれ、縦116・4㌢、横67・2㌢。神宮寺のも同時代で丁寧な筆致にバランス良く描かれている。縦110・2㌢、横59・6㌢。ともに古い上に状態が良く、市有形文化財に指定された。
 古文書は、いずれも普門寺(雲谷町)が所有する4件(各1枚・通)。
 寺僧が守るべき規律を同寺の僧侶・永意が記した「起請木札(きしょうもくさつ)」(平安時代末期、縦31・8㌢、横116㌢)が一つで、木札は上半部が欠けているが、江戸時代に作成された「起請木札写(うつし)」で全文が判明するため、写も付属として一緒に文化財に指定された。寺と地域との関わりなどを知る上で貴重という。
 また、中世普門寺の支配地域を示した「普門寺四至(しいし)注文写木札」(鎌倉時代、縦17・5㌢、横上端・107・5㌢)と、これと同じ内容で南北朝時代に記された「四至注文写」の2件。
 このほか、南北朝時代の「三界万霊(さんがいばんれい)供養木札」(縦159・5㌢、横下部28・4㌢)が指定された。「三界万霊」と墨で書かれ、すべての霊を供養する法会で用いられた大型の木札。寺周辺の地名や、武将らの名前も記され、戦国時代にも再び利用されたという。
(中村晋也)

赤岩寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
赤岩寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
神宮寺の「絹本着色釈迦十六善神図」
神宮寺の「絹本着色釈迦十六善神図」

カテゴリー:社会・経済 / 芸能・文化

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