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理想の社会実現へ「逆算」が重要

持論を説く藤田さん=エムキャンパスで
持論を説く藤田さん=エムキャンパスで

豊橋・エムキャンパスで藤田さん迎え講演会

 豊橋市牟呂町の種麹メーカー「糀屋三左衛門」の村井裕一郎社長が企画した「東三河『食』×『農』×『スタートアップ』講演会」が27日、豊橋市駅前大通2の「emCAMPUS(エムキャンパス)」1階フードフォレストであった。バイオテクノロジー研究「ちとせグループ」CEOの藤田朋宏さんが、環境の持続可能性に寄与する事業の在り方について講演。行政や商工、金融関係者ら約30人が参加した。
 ちとせグループは化石資源の大量消費を前提とした社会から、光合成などを使うバイオテクノロジーを起点とした産業構造を持つ社会に変えることを目的とする。15年間で200億円以上の投資によって、国内だけでなく、東南アジアでも微生物や藻類バイオマスを基盤とした技術が創り出されている。藤田さんはその経験から、起業や資金集め、組織の考え方について持論を披露した。
 ある技術について開発から事業化へ進めるかどうかの関門を例える「死の谷」という言葉について「技術を事業化するのではなく、事業に必要な技術は何かを考えていく。最終的にどんな社会を作りたいかという構想から逆算する必要がある」と説明。技術研究が先で、それをどう商品に生かすかという日本の研究開発の現場にありがちな状態を指摘した。
 資金集めや投資についても順序の違いを指摘し①作れば売れると資金を集め②設備を作ってモノを作り③買ってくれる人を探す-ではなく、①買ってくれる人を探し②作れば売れると資金を集め③設備を作ってモノを作る-という順番が大切だとした。
 技術の普及で必要な考え方や手順に触れ「ビジネスプランとは意志であり生きざま。正解も優劣もない。私という人間の経験から、同じ苦労をする人が1人でも減ってほしい」と結んだ。
【岸侑輝】

豊橋・エムキャンパスで藤田さん迎え講演会

 豊橋市牟呂町の種麹メーカー「糀屋三左衛門」の村井裕一郎社長が企画した「東三河『食』×『農』×『スタートアップ』講演会」が27日、豊橋市駅前大通2の「emCAMPUS(エムキャンパス)」1階フードフォレストであった。バイオテクノロジー研究「ちとせグループ」CEOの藤田朋宏さんが、環境の持続可能性に寄与する事業の在り方について講演。行政や商工、金融関係者ら約30人が参加した。
 ちとせグループは化石資源の大量消費を前提とした社会から、光合成などを使うバイオテクノロジーを起点とした産業構造を持つ社会に変えることを目的とする。15年間で200億円以上の投資によって、国内だけでなく、東南アジアでも微生物や藻類バイオマスを基盤とした技術が創り出されている。藤田さんはその経験から、起業や資金集め、組織の考え方について持論を披露した。
 ある技術について開発から事業化へ進めるかどうかの関門を例える「死の谷」という言葉について「技術を事業化するのではなく、事業に必要な技術は何かを考えていく。最終的にどんな社会を作りたいかという構想から逆算する必要がある」と説明。技術研究が先で、それをどう商品に生かすかという日本の研究開発の現場にありがちな状態を指摘した。
 資金集めや投資についても順序の違いを指摘し①作れば売れると資金を集め②設備を作ってモノを作り③買ってくれる人を探す-ではなく、①買ってくれる人を探し②作れば売れると資金を集め③設備を作ってモノを作る-という順番が大切だとした。
 技術の普及で必要な考え方や手順に触れ「ビジネスプランとは意志であり生きざま。正解も優劣もない。私という人間の経験から、同じ苦労をする人が1人でも減ってほしい」と結んだ。
【岸侑輝】

持論を説く藤田さん=エムキャンパスで
持論を説く藤田さん=エムキャンパスで

カテゴリー:社会・経済

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