「はなやさい」がオンラインショップに

　イノチオグループが花販売オンラインショップの拡充を進めている。３月15日に閉店した豊橋市曙町の「Ｍａｒｃｈｅ＆Ｃａｆｅ　ｈａｎａ・ｙａｓａｉ」の名前を引き継ぎ、オンラインショップ「ｈａｎａ・ｙａｓａｉ」を開設した。生産者と地域の人々をつなげる花の店として運営する。家で鉢植えで苗から菊の育成を楽しみたい人向けの菊苗販売オンラインショップ「ｅ－ＭＵＭｓｈｏｐ」でも切り花の取り扱いを始めた。
　店の「Ｍａｒｃｈｅ＆Ｃａｆｅ　ｈａｎａ・ｙａｓａｉ」は２０１６年オープン。高品質で季節に合わせた定番の花を販売し、店内カフェで旬のスイーツや地元の野菜をふんだんに使ったサンドイッチなどを提供した。好評だったが、新型コロナウイルス拡大による花の需要や客の減少を受け、惜しまれながら閉店した。
　信頼ある高品質な花や果物などのギフト販売を求める声が多く寄せられ、それに応える形でオンラインショップ「ｈａｎａ・ｙａｓａｉ」＝ＱＲコード１＝としての復活が決まった。４月21日にサイトを開設。30日まで母の日のギフトとして渥美半島産のアジサイやカーネーション、ベゴニアの鉢植え計６点を販売した。生産者紹介もあり、好評だった。
　今後、夏のギフトとしてアールスメロンの販売、コロナ禍での巣ごもり需要に対応する切り花のサブスクリプションなどを検討している。担当の越替道子さんは「はなやさいから引き続き、地元の良いものをお届けしたい」と語った。

　菊苗販売オンラインショップ「ｅ－ＭＵＭｓｈｏｐ」＝ＱＲコード２＝は広島県にある試験農場で生産した菊の希少品種などを販売。２０１０年にオープンした。
　開発されたばかりの品種は、市場に出回るまでに２～３年かかる。サイトを運営する「イノチオ精興園」は「自社生産の最新品種を消費者にいち早く楽しんでもらえたら」として、前々から切り花販売の計画を進めていた。コロナ禍で仏花としての需要減や巣ごもり需要が高まるのに合わせて、昨年９月から「Ｌｉｆｅ　Ｆｌｏｗｅｒ　ＫＩＫＫＡ　－菊華－」として販売を始めた。
　菊４種各３本の計12本を送る。品種紹介カードやオリジナルパンフレットも付いている。品種の指定はできないが、自社生産の高品質な、一般の花店ではなかなか見られない品種を中心に取り扱う。菊愛好家だけでなく、変わった雰囲気の菊を楽しみたい人からも注文が届く。
　菊の生産時期に合わせて注文を受けている。詳細はサイト内で。
【岸侑輝】