動画「脳ラップ」を配信 豊橋技科大の院生2人

　専門用語であふれる脳科学に親しめるよう、ラップの歌詞やリズムに乗せた動画「わかった気になる脳ラップ」を豊橋技術科学大学の内山慎太郎さん（24）と及川達也さん（26）が制作。18日から「ＹｏｕＴｕｂｅ」で公開した。初学者向けの内容で「中高生にも興味を持ってほしい」と視聴を呼び掛ける。
　２人はともに後期博士課程で情報・知能工学を専攻する大学院生。同じ履修プログラムで脳科学を学んでいる。今回配信した動画は脳の機能などを知る「概論」で、３分余りの動画に知見を詰め込んだ。
　記憶などをつかさどる側頭葉の場面では「事故より前思い出せん逆行性」「勉強しても覚えられん前向性」と表現。歌詞を詰め込んだり、韻を踏んだりするラップ特有の言葉遊びを楽しみながら記憶を残す工夫も施した。
　ラップ好きの及川さんを中心に２年かけて内容を吟味し、昨年度末に収録を終えた。曲はフリー音源をアレンジし、昨年度末に収録を終えた。制作には他の履修生も加わり、メインボーカルは松崎成道さんが務めた。
　内山さんは「脳科学は興味があっても手を出しづらい印象がある。かっこいいリズムで楽しみながら学べる教材が欲しかった」と制作のいきさつを語った。
　本専攻も脳科学という及川さんは「テンポよく言葉を詰め込み、記憶の定着の手掛かりになればと期待している。今後も認知や記憶、心などの話題でコンテンツを作りたい」と続編への意欲をみせた。
【加藤広宣】