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光学コーティングで宇宙へ

変形型ロボット。丸の部分がカメラレンズカバー(提供資料を加工)
変形型ロボット。丸の部分がカメラレンズカバー(提供資料を加工)
左が光学コーティングしたガラス板。砂が付着しない
左が光学コーティングしたガラス板。砂が付着しない

ニデックとJAXAの共同研究 月面ロボットのレンズを防塵

 精密機器製造の「ニデック」(蒲郡市)は、2021年度から開始した宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究を通じ、光学コーティングに防塵性能があることを確認したと発表した。JAXAは民間企業などと共同開発し、今年度に打ち上げる変形型月面ロボットのボディーの一部にこのコーティング技術を採用、月面の微小な砂、レゴリスに対しての有効性を評価するためのデータを集める。
 宇宙探査イノベーションハブの「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・領域拡大に向けたオープンイノベーション」のアイデア型の共同研究として採択された。
 天体表面の探査には光学センサーが重要な役割を果たす。だが、そこにはレゴリスと呼ばれる微小な粒子があり、レンズに付着すると視界が曇り地球に送る画像データに悪影響が出る。
 月面のレゴリスは小さなものでは数マイクロ㍍(1マイクロ㍍は1000分の1㍉)。肉眼では見えない。
 研究は21年1月15日にスタート。これまで、防塵性能の向上などを進めてきた。レンズ表面のコーティングによって導電性を持たせ、静電気がたまらないようにすることで、レゴリスの付着を防ぐ。
 変形型月面ロボットは、JAXAとタカラトミー、ソニー、同志社大学が共同開発。変形前は直径80㍉、250㌘。月面を走行し、レゴリスの様子や月面の画像データなどを月着陸船経由で地上に送信する。将来的には与圧して人を乗せるローバーの開発につなげる。
 ニデックのコーティングはロボットの前後のカメラレンズカバーに施されている。車輪の一部もコーティングする。
 宇宙用途だけでなく地上での応用先として、ディスプレーや眼鏡レンズ、太陽光パネルなどを検討する。ニデックは「持続可能な科学の進展に貢献することを目指します」とコメントした。
【山田一晶】

ニデックとJAXAの共同研究 月面ロボットのレンズを防塵

 精密機器製造の「ニデック」(蒲郡市)は、2021年度から開始した宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究を通じ、光学コーティングに防塵性能があることを確認したと発表した。JAXAは民間企業などと共同開発し、今年度に打ち上げる変形型月面ロボットのボディーの一部にこのコーティング技術を採用、月面の微小な砂、レゴリスに対しての有効性を評価するためのデータを集める。
 宇宙探査イノベーションハブの「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・領域拡大に向けたオープンイノベーション」のアイデア型の共同研究として採択された。
 天体表面の探査には光学センサーが重要な役割を果たす。だが、そこにはレゴリスと呼ばれる微小な粒子があり、レンズに付着すると視界が曇り地球に送る画像データに悪影響が出る。
 月面のレゴリスは小さなものでは数マイクロ㍍(1マイクロ㍍は1000分の1㍉)。肉眼では見えない。
 研究は21年1月15日にスタート。これまで、防塵性能の向上などを進めてきた。レンズ表面のコーティングによって導電性を持たせ、静電気がたまらないようにすることで、レゴリスの付着を防ぐ。
 変形型月面ロボットは、JAXAとタカラトミー、ソニー、同志社大学が共同開発。変形前は直径80㍉、250㌘。月面を走行し、レゴリスの様子や月面の画像データなどを月着陸船経由で地上に送信する。将来的には与圧して人を乗せるローバーの開発につなげる。
 ニデックのコーティングはロボットの前後のカメラレンズカバーに施されている。車輪の一部もコーティングする。
 宇宙用途だけでなく地上での応用先として、ディスプレーや眼鏡レンズ、太陽光パネルなどを検討する。ニデックは「持続可能な科学の進展に貢献することを目指します」とコメントした。
【山田一晶】

変形型ロボット。丸の部分がカメラレンズカバー(提供資料を加工)
変形型ロボット。丸の部分がカメラレンズカバー(提供資料を加工)
左が光学コーティングしたガラス板。砂が付着しない
左が光学コーティングしたガラス板。砂が付着しない

カテゴリー:社会・経済

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