豊川特別支援学校の林さん 高校野球愛知大会に出場
第104回全国高校野球選手権愛知大会に、県立豊川特別支援学校3年の林龍之介さん(18)が御津など5校連合チームの一員として出場、10日に小牧球場で一宮西と対戦する。
林さんは軽度の知的障害がある。高校球児だった父紀成さん(51)とマネジャーだった母まゆみさん(54)と一緒に野球観戦した。中学3年の時には甲子園も訪れ、中日ドラゴンズの石川昂弥選手が出場した東邦高校戦をスタンドから観戦した。中学時代は運動部ではなかったが、特別支援学校進学後に球児になろうと考えたという。
支援してくれたのは東京都立青鳥特別支援学校教諭の久保田浩司さんが立ち上げた「甲子園夢プロジェクト」。都内で合同の基礎練習をするなどして、知的障害のある生徒にも甲子園を目指せるようにする。林さんは昨年3月にその存在を知り関東で月に一度の練習会に参加した。腰を痛めたときもあったが、回復するとまた通った。
特別支援学校からは1人のみの出場。御津、衣台、加茂丘、一色との5校の連合チームとして出場資格を受けた。各校とも個別の練習を続け、林さんは家で素振りや打撃練習を続けた。
5月からは練習試合に参加、同29日にあった知立東との試合では2度の死球を受けたが、初得点も記録した。ベンチからは声を出し、攻守交替の際にはグローブを渡すなどチームメートとコミュニケーションを図った。
大会用ユニホームが到着後、6月18日には横浜市の慶応高校でプロジェクトの練習会に参加。久保田さんは「本人の晴れ姿を見られた。周りの生徒も喜んでくれた」と振り返った。
大会が開幕した今月2日には一色高校で初の合同練習があった。打撃では全くバットに当たらずに悔しい思いをした。3日には安城東高校で練習試合の後、背番号「9」を受け取った。「すごく驚きです。ベンチでは声をかけ、代打で出場できたら勝利に貢献したい」と思いを語った。
久保田さんは「健常者の生徒と触れ合うのは良い機会。障害のあるなしにかかわらず、同じ野球をする仲間として活動し、互いに自信を持ってもらいたい」と話す。「北海道や関西からも練習に来ている。他の生徒も続いてくれれば」と思いを語った。
紀成さんは「久保田さんや協力してくれた人、豊川特別支援学校など多くの人たちに感謝します」と話した。
【安藤聡】
第104回全国高校野球選手権愛知大会に、県立豊川特別支援学校3年の林龍之介さん(18)が御津など5校連合チームの一員として出場、10日に小牧球場で一宮西と対戦する。
林さんは軽度の知的障害がある。高校球児だった父紀成さん(51)とマネジャーだった母まゆみさん(54)と一緒に野球観戦した。中学3年の時には甲子園も訪れ、中日ドラゴンズの石川昂弥選手が出場した東邦高校戦をスタンドから観戦した。中学時代は運動部ではなかったが、特別支援学校進学後に球児になろうと考えたという。
支援してくれたのは東京都立青鳥特別支援学校教諭の久保田浩司さんが立ち上げた「甲子園夢プロジェクト」。都内で合同の基礎練習をするなどして、知的障害のある生徒にも甲子園を目指せるようにする。林さんは昨年3月にその存在を知り関東で月に一度の練習会に参加した。腰を痛めたときもあったが、回復するとまた通った。
特別支援学校からは1人のみの出場。御津、衣台、加茂丘、一色との5校の連合チームとして出場資格を受けた。各校とも個別の練習を続け、林さんは家で素振りや打撃練習を続けた。
5月からは練習試合に参加、同29日にあった知立東との試合では2度の死球を受けたが、初得点も記録した。ベンチからは声を出し、攻守交替の際にはグローブを渡すなどチームメートとコミュニケーションを図った。
大会用ユニホームが到着後、6月18日には横浜市の慶応高校でプロジェクトの練習会に参加。久保田さんは「本人の晴れ姿を見られた。周りの生徒も喜んでくれた」と振り返った。
大会が開幕した今月2日には一色高校で初の合同練習があった。打撃では全くバットに当たらずに悔しい思いをした。3日には安城東高校で練習試合の後、背番号「9」を受け取った。「すごく驚きです。ベンチでは声をかけ、代打で出場できたら勝利に貢献したい」と思いを語った。
久保田さんは「健常者の生徒と触れ合うのは良い機会。障害のあるなしにかかわらず、同じ野球をする仲間として活動し、互いに自信を持ってもらいたい」と話す。「北海道や関西からも練習に来ている。他の生徒も続いてくれれば」と思いを語った。
紀成さんは「久保田さんや協力してくれた人、豊川特別支援学校など多くの人たちに感謝します」と話した。
【安藤聡】