豊橋市の新規職員が研修で保育士体験

　豊橋市は今年度の新規採用職員向けに、市立保育園での保育士体験を新たな研修メニューとして導入した。浅井由崇市長が掲げる「人づくり№１のまち」を踏まえ、育児や子育ての理解を深めて施策立案に生かしたい考えだ。
　昨年度までごみ収集業務だった内容を今年度から改めた。一部の専門職を除く新規採用60人を対象に、今月29日までに市内５園で２人ずつが２日間の研修に取り組む。
　牛川東保育園（堀江卓宏園長）では７日、生活福祉課の渡辺大起さん（23）と、浄水課の対馬有哉さん（36）が保育士の補助に臨んだ。全園児で七夕にちなんだ寸劇を楽しんだあと、クラスごとに教室に分かれた。
　新卒の渡辺さんは３歳児のクラスを担当。初顔合わせから１時間余り過ぎると、動物などの粘土細工で遊んで打ち解けた。渡辺さんは「子育て中の親ともかかわりがある部署で、子どもの心も理解しつつ、施策のヒントを見つけられたら」と意欲を見せた。
　メーカー社員から転身した対馬さんは、５歳と１歳の子を持つ父親でもある。年長クラスの園児らとブロックのおもちゃ遊びなどに興じた。対馬さんは「園児や両親の職業や国籍などが多様性にあふれている。配属先での働く環境づくりにも生かせそうだ」と述べた。
【加藤広宣】