田峯小児童による最後の「子ども歌舞伎」
設楽町田峯の「田峰観音」で11日、伝統の奉納歌舞伎が開かれた。3月末で閉校するため「田峯小児童による子ども歌舞伎」は今年で最後となった。全校児童5人と登場人物の数が同じ「白浪五人男」が上演された。
360年以上の歴史があるとされる。1654(承応3)年、日光寺の再建に伴い、地元の御林伐採が発覚。重罪を恐れた村人が「村内が3軒になるまで芝居を奉納します」と観音様に救済を願ったところ、時ならぬ大雪が代官の検分をはばんだと伝わる。地元の素人歌舞伎一座「谷高座」が毎年2月に上演する。
子ども歌舞伎は伝統芸能を継承しようと1979年から始まった。座長の熊谷浩一さん(47)は「5人が主役の演目にしようと『白浪五人男』にした」と説明した。
午後3時半、竹下峻都さん、山下泰蔵さん、竹下真央さん、小野田仁平さん、山下絢子さんが舞台に登場。1人ずつ口上を披露した後に観客席から掛け声や舞台に向けて「おひねり」が飛び交った。
竹下真央さんは「せりふを間違えずに演じられた」と笑顔を見せた。
最初の子ども歌舞伎に出演したという竹下福芳さんは「感動した。息子(峻都さん)も出演して最後を締めくくってくれた」と話した。
一方、午前中からは谷高座による「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 熊谷陣屋の場」「釣女」があった。熊谷座長は「子どものみの幕は難しい時期になった。来年以降は少しでも子どもが参加できる演目を考えたい」と語った。
【安藤聡】
設楽町田峯の「田峰観音」で11日、伝統の奉納歌舞伎が開かれた。3月末で閉校するため「田峯小児童による子ども歌舞伎」は今年で最後となった。全校児童5人と登場人物の数が同じ「白浪五人男」が上演された。
360年以上の歴史があるとされる。1654(承応3)年、日光寺の再建に伴い、地元の御林伐採が発覚。重罪を恐れた村人が「村内が3軒になるまで芝居を奉納します」と観音様に救済を願ったところ、時ならぬ大雪が代官の検分をはばんだと伝わる。地元の素人歌舞伎一座「谷高座」が毎年2月に上演する。
子ども歌舞伎は伝統芸能を継承しようと1979年から始まった。座長の熊谷浩一さん(47)は「5人が主役の演目にしようと『白浪五人男』にした」と説明した。
午後3時半、竹下峻都さん、山下泰蔵さん、竹下真央さん、小野田仁平さん、山下絢子さんが舞台に登場。1人ずつ口上を披露した後に観客席から掛け声や舞台に向けて「おひねり」が飛び交った。
竹下真央さんは「せりふを間違えずに演じられた」と笑顔を見せた。
最初の子ども歌舞伎に出演したという竹下福芳さんは「感動した。息子(峻都さん)も出演して最後を締めくくってくれた」と話した。
一方、午前中からは谷高座による「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 熊谷陣屋の場」「釣女」があった。熊谷座長は「子どものみの幕は難しい時期になった。来年以降は少しでも子どもが参加できる演目を考えたい」と語った。
【安藤聡】