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渥美フーズの移動スーパー 「とくし丸」10号車が稼働

出発式のテープカットで笑顔の渡会社長㊥=フードオアシスあつみ田原店で
出発式のテープカットで笑顔の渡会社長㊥=フードオアシスあつみ田原店で
営業に向かう壬生さんと10号車
営業に向かう壬生さんと10号車

 食品スーパーを展開する「渥美フーズ」(田原市福江町)は、移動スーパー「とくし丸」の10号車を稼働させた。豊橋市南部の大崎、赤沢、細谷町などを担当する。田原市田原町の「フードオアシスあつみ」田原店で1日、出発式があった。
 さまざまな事情で外出できない、しにくい「買い物弱者」向けに、生鮮食品や総菜などをはじめ1000種類以上の商品をトラックに積んで出向く。「とくし丸」は徳島県の元市議が社会事業として始め、地場店の協力で全国展開する。現在、全国で1000台以上が稼働しているという。
 渥美フーズは地域の見守りや食文化の維持、中高年の雇用創出に賛同して「とくし丸」事業を始め、2018年5月16日に小西恵さんが担当する1号車をスタート。続く児玉和美さん担当の2号車は同年8月21日と順調に販売パートナーを増やし、4年目で当初目標の10台稼働を達成した。
 出発式で、渡会一仁社長は「一つのゴールを迎えることができた。これからも地域に根ざした取り組みを続けていきたい」とあいさつ。10号車を担当する壬生誉人さんは「スーパーあつみに来られない方に『やっぱりあつみだね』と言ってもらえる商品を届けたい」と意気込んだ。
 1号車の小西さんも祝福した。「仲間が増えるのはうれしい」と喜ぶ。4年となるとくし丸事業を振り返り、「買い続けてくれるお客さんがいてくれることがありがたい」と語る。コロナ禍が始まった20年は家から出るのが怖いという人に重宝され、感謝の声があったという。
 家から出られない子育て期間や高齢者の人が近所の人と一緒に買い物をすることで、小さなコミュニティーができることも。「『近所の人との接点』と言われたこともある」と話した。
 渥美フーズとくし丸事業マネジャーの羽田剛久さんは、開業時はすべてが初めての経験だったと話す。「1台目で試行錯誤した経験が2台目以降のスムーズな開業につながった。一番苦労したのは販売パートナーを見つけること。小西さんが応募してきてくれるまで苦労した。すてきな人がすてきな人を呼び、以降はそれぞれの思いを持った販売パートナーの方が集まってくれた」と毎日外で商品を売る販売パートナーの人々に感謝の気持ちを語った。
 今後は新規開業の予定はないものの、買い物に困っている人は多いとして、「追加で需要調査をして、ルートを見直していく。販売パートナーがスムーズで効率的に営業できるよう業務の見直しなどをして、安心して継続的に仕事が続けられるようサポートしていきたい」と話す。「とくし丸での1対1の温かい接客を、店舗でも実行できるように取り組みたい」と事業での学びをスーパーでも生かす構えだ。
 訪問依頼の問い合わせは、同社とくし丸事業部(080・3643・4685)へ。
【岸侑輝】

 食品スーパーを展開する「渥美フーズ」(田原市福江町)は、移動スーパー「とくし丸」の10号車を稼働させた。豊橋市南部の大崎、赤沢、細谷町などを担当する。田原市田原町の「フードオアシスあつみ」田原店で1日、出発式があった。
 さまざまな事情で外出できない、しにくい「買い物弱者」向けに、生鮮食品や総菜などをはじめ1000種類以上の商品をトラックに積んで出向く。「とくし丸」は徳島県の元市議が社会事業として始め、地場店の協力で全国展開する。現在、全国で1000台以上が稼働しているという。
 渥美フーズは地域の見守りや食文化の維持、中高年の雇用創出に賛同して「とくし丸」事業を始め、2018年5月16日に小西恵さんが担当する1号車をスタート。続く児玉和美さん担当の2号車は同年8月21日と順調に販売パートナーを増やし、4年目で当初目標の10台稼働を達成した。
 出発式で、渡会一仁社長は「一つのゴールを迎えることができた。これからも地域に根ざした取り組みを続けていきたい」とあいさつ。10号車を担当する壬生誉人さんは「スーパーあつみに来られない方に『やっぱりあつみだね』と言ってもらえる商品を届けたい」と意気込んだ。
 1号車の小西さんも祝福した。「仲間が増えるのはうれしい」と喜ぶ。4年となるとくし丸事業を振り返り、「買い続けてくれるお客さんがいてくれることがありがたい」と語る。コロナ禍が始まった20年は家から出るのが怖いという人に重宝され、感謝の声があったという。
 家から出られない子育て期間や高齢者の人が近所の人と一緒に買い物をすることで、小さなコミュニティーができることも。「『近所の人との接点』と言われたこともある」と話した。
 渥美フーズとくし丸事業マネジャーの羽田剛久さんは、開業時はすべてが初めての経験だったと話す。「1台目で試行錯誤した経験が2台目以降のスムーズな開業につながった。一番苦労したのは販売パートナーを見つけること。小西さんが応募してきてくれるまで苦労した。すてきな人がすてきな人を呼び、以降はそれぞれの思いを持った販売パートナーの方が集まってくれた」と毎日外で商品を売る販売パートナーの人々に感謝の気持ちを語った。
 今後は新規開業の予定はないものの、買い物に困っている人は多いとして、「追加で需要調査をして、ルートを見直していく。販売パートナーがスムーズで効率的に営業できるよう業務の見直しなどをして、安心して継続的に仕事が続けられるようサポートしていきたい」と話す。「とくし丸での1対1の温かい接客を、店舗でも実行できるように取り組みたい」と事業での学びをスーパーでも生かす構えだ。
 訪問依頼の問い合わせは、同社とくし丸事業部(080・3643・4685)へ。
【岸侑輝】

出発式のテープカットで笑顔の渡会社長㊥=フードオアシスあつみ田原店で
出発式のテープカットで笑顔の渡会社長㊥=フードオアシスあつみ田原店で
営業に向かう壬生さんと10号車
営業に向かう壬生さんと10号車

カテゴリー:社会・経済

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