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「新城たんぽぽ読書会」活動50年のイベント

たんぽぽ読書会の会員。前列中央が今泉会長=いずれも新城文化会館で
たんぽぽ読書会の会員。前列中央が今泉会長=いずれも新城文化会館で
講演する湯浅館長
講演する湯浅館長

 新城市の「新城たんぽぽ読書会」の活動50年を記念したイベントが13日、新城文化会館であった。半世紀を振り返った後、江戸時代の漂流記「船長(ふなおさ)日記」の記念講演を開いた。
 1972年に10人でスタート。市内には図書館がなく、やって来る移動図書館で借りていた。学校の長期休み期間に読書会を開催、文集「たんぽぽ」の発行を続ける。
 月例会では元教師を招き、古典文学の学習会を重ね、2001年から18年まで源氏物語54帖を読破した。退会して作手や豊川で新たな団体を作った人もいる。現在の会員は7人。
 会には関係者ら約150人が参加した。今泉幸子会長は「当初、読み聞かせに参加した子どもたちの中には小学校の教頭になった人もいる。今後も文学の読解を通して作品の素晴らしさを理解していきたい」とあいさつした。また元会員が絵本の読み聞かせや、源氏物語の読解した当時の思い出を語った。
 読書会は10月から「船長日記」を課題図書とする。江戸と知多を行き来していた荷船「督乗丸」が遠州灘で遭難、太平洋を484日間漂流し、米カリフォルニア沖で英国船に救助され、米国で生活した記録。その後アラスカ、カムチャッカ半島を経て帰国した。新城藩家老の池田寛親が船頭の小栗重吉から聞き取って1822年に成立した。出航当初14人だった船員は救助時には3人になっていた。3編あり、同市宮ノ前の宗堅寺で1988年に見つかった。市指定文化財。
 市設楽原歴史資料館の湯浅大司館長が講演し、「江戸時代に漂流して帰国した他の人は政治や文化で活躍した。重吉は仲間との約束を果たそうと奔走した義理堅い人柄だった。聞き取った池田がそれを如実に表現した」と解説した。
【安藤聡】

 新城市の「新城たんぽぽ読書会」の活動50年を記念したイベントが13日、新城文化会館であった。半世紀を振り返った後、江戸時代の漂流記「船長(ふなおさ)日記」の記念講演を開いた。
 1972年に10人でスタート。市内には図書館がなく、やって来る移動図書館で借りていた。学校の長期休み期間に読書会を開催、文集「たんぽぽ」の発行を続ける。
 月例会では元教師を招き、古典文学の学習会を重ね、2001年から18年まで源氏物語54帖を読破した。退会して作手や豊川で新たな団体を作った人もいる。現在の会員は7人。
 会には関係者ら約150人が参加した。今泉幸子会長は「当初、読み聞かせに参加した子どもたちの中には小学校の教頭になった人もいる。今後も文学の読解を通して作品の素晴らしさを理解していきたい」とあいさつした。また元会員が絵本の読み聞かせや、源氏物語の読解した当時の思い出を語った。
 読書会は10月から「船長日記」を課題図書とする。江戸と知多を行き来していた荷船「督乗丸」が遠州灘で遭難、太平洋を484日間漂流し、米カリフォルニア沖で英国船に救助され、米国で生活した記録。その後アラスカ、カムチャッカ半島を経て帰国した。新城藩家老の池田寛親が船頭の小栗重吉から聞き取って1822年に成立した。出航当初14人だった船員は救助時には3人になっていた。3編あり、同市宮ノ前の宗堅寺で1988年に見つかった。市指定文化財。
 市設楽原歴史資料館の湯浅大司館長が講演し、「江戸時代に漂流して帰国した他の人は政治や文化で活躍した。重吉は仲間との約束を果たそうと奔走した義理堅い人柄だった。聞き取った池田がそれを如実に表現した」と解説した。
【安藤聡】

たんぽぽ読書会の会員。前列中央が今泉会長=いずれも新城文化会館で
たんぽぽ読書会の会員。前列中央が今泉会長=いずれも新城文化会館で
講演する湯浅館長
講演する湯浅館長

カテゴリー:社会・経済

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