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豊橋で地産地消へ農産物と飲食連携着々

食材の農産物について説明する河合さん=ホテルアークリッシュ豊橋で
食材の農産物について説明する河合さん=ホテルアークリッシュ豊橋で
流通しないニラの実を風味付けに生かした料理
流通しないニラの実を風味付けに生かした料理
マッチングした農家と飲食店の新メニュー発表会=エムキャンパスで
マッチングした農家と飲食店の新メニュー発表会=エムキャンパスで

 農産物産出額全国有数の豊橋市で、地産地消に向けた取り組みが進みつつある。大都市圏への供給を担う一方、地元飲食店との連携も結実しつつある。ホテルのレストランでは生産者との地産地消企画が当たり、市は飲食店との連携で新メニュー開発に着手。食材の力を引き出す連携で農産物の価値を高められるかが注目される。
 「ホテルアークリッシュ豊橋」(駅前大通1)の「レストラン・ケイ」が取り組む「ファーマーズコレクション」は、2008年の開業当初から続く地産地消イベントだ。
 今里武総料理長は、素材の良さを最大限に引き出し、五感で楽しめる料理を追求する。毎回、東三河地域の先進的な生産者を迎え、農産物や料理の解説を交えてコース料理を提供する。
 催しには東京都など県外からも参加する人気企画だ。
 10月は無農薬レモンなどの柑橘類生産で全国区の人気を誇る「オンザシトラス河合果樹園」(中原町)の河合浩紀さんが、食材に使ったレモンやレモネーディア、量産化を模索するベルガモットなどを紹介した。
 河合さんら生産者らは再開発ビル「エムキャンパス」の6階テラスに設けた屋上農園で鉢植えの農産物も栽培する。
 今回は河合さんが屋上で育てたニラも使用。今里さんの手で「渥美半島アサリ&キャベツのスープ」に昇華した。普段は流通しない実をオイルに漬けて風味付けした。河合さんは「農産物の潜在能力や魅力を、地元の料理人が引き出す。地元でしか楽しめない地産地消の妙味」と力説する。

市も飲食店コラボで新メニュー開発

 豊橋市は今年度から農産物の地産地消に乗り出した。流通改革と並んで飲食店と連携した新メニュー開発を掲げた。
 8月のマッチングイベントでは4組(7農家、4飲食店)が成立。開発期間を経て10月27日の新メニュー発表会で10品目を披露、試食した地元料理人にも好評だった。
 「WASHAGANCHI×百年柿園ベル・ファーム」のペアは、ジャムと発酵バターのリエージュワッフル、次郎柿とクリームチーズと生ハムのワッフルを考案。エムキャンパス1階のレストランで12月6日から発売予定だ。
 ほかの3組のメニューも年明けから順次、週替わりで提供される。価格はおおむね1500円前後。
 市農業企画課の大橋史朗課長補佐は「野菜は全国区の実力を持つ。連携企画は来年度以降も続けたい。地元への浸透で付加価値や産業振興にもつなげたい」と話す。
【加藤広宣】

 農産物産出額全国有数の豊橋市で、地産地消に向けた取り組みが進みつつある。大都市圏への供給を担う一方、地元飲食店との連携も結実しつつある。ホテルのレストランでは生産者との地産地消企画が当たり、市は飲食店との連携で新メニュー開発に着手。食材の力を引き出す連携で農産物の価値を高められるかが注目される。
 「ホテルアークリッシュ豊橋」(駅前大通1)の「レストラン・ケイ」が取り組む「ファーマーズコレクション」は、2008年の開業当初から続く地産地消イベントだ。
 今里武総料理長は、素材の良さを最大限に引き出し、五感で楽しめる料理を追求する。毎回、東三河地域の先進的な生産者を迎え、農産物や料理の解説を交えてコース料理を提供する。
 催しには東京都など県外からも参加する人気企画だ。
 10月は無農薬レモンなどの柑橘類生産で全国区の人気を誇る「オンザシトラス河合果樹園」(中原町)の河合浩紀さんが、食材に使ったレモンやレモネーディア、量産化を模索するベルガモットなどを紹介した。
 河合さんら生産者らは再開発ビル「エムキャンパス」の6階テラスに設けた屋上農園で鉢植えの農産物も栽培する。
 今回は河合さんが屋上で育てたニラも使用。今里さんの手で「渥美半島アサリ&キャベツのスープ」に昇華した。普段は流通しない実をオイルに漬けて風味付けした。河合さんは「農産物の潜在能力や魅力を、地元の料理人が引き出す。地元でしか楽しめない地産地消の妙味」と力説する。

市も飲食店コラボで新メニュー開発

 豊橋市は今年度から農産物の地産地消に乗り出した。流通改革と並んで飲食店と連携した新メニュー開発を掲げた。
 8月のマッチングイベントでは4組(7農家、4飲食店)が成立。開発期間を経て10月27日の新メニュー発表会で10品目を披露、試食した地元料理人にも好評だった。
 「WASHAGANCHI×百年柿園ベル・ファーム」のペアは、ジャムと発酵バターのリエージュワッフル、次郎柿とクリームチーズと生ハムのワッフルを考案。エムキャンパス1階のレストランで12月6日から発売予定だ。
 ほかの3組のメニューも年明けから順次、週替わりで提供される。価格はおおむね1500円前後。
 市農業企画課の大橋史朗課長補佐は「野菜は全国区の実力を持つ。連携企画は来年度以降も続けたい。地元への浸透で付加価値や産業振興にもつなげたい」と話す。
【加藤広宣】

食材の農産物について説明する河合さん=ホテルアークリッシュ豊橋で
食材の農産物について説明する河合さん=ホテルアークリッシュ豊橋で
流通しないニラの実を風味付けに生かした料理
流通しないニラの実を風味付けに生かした料理
マッチングした農家と飲食店の新メニュー発表会=エムキャンパスで
マッチングした農家と飲食店の新メニュー発表会=エムキャンパスで

カテゴリー:社会・経済

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