豊橋の商家「駒屋」でウエディング

　江戸情緒あふれるロケーションを活用しようと、旧東海道二川宿にある商家「駒屋」（豊橋市二川町）で挙げる結婚式プランの受付を、住民らのＮＰＯ法人二川宿（山本忠義理事長）とブライダル会社が始めた。近隣の同市二川宿本陣資料館など宿場町・二川を舞台に写真撮影する「前撮り・ロケーション撮影」も受け付けている。
　商家「駒屋」は市が改修復元し、一昨年秋から無料で一般公開。二川地区は、本陣、旅籠（はたご）屋、商家と宿場を象徴する三つを見学できる日本で唯一の“宿場町”となった。
　駒屋は間口が狭く、奥行きが長い宿場町の典型的な造りが特徴。旧道沿いの主屋から離れ座敷、土蔵などが連なり、１００㍍近く奥に深い宿場町独特の造りは東海道一円でも珍しい。
　江戸時代に建てられた主屋などが改修復元されており、年間約13万人が訪れているが、見るだけでなく、新たな活用策としてＮＰＯ法人とブライダル会社のティーエヌカンパニー（豊橋市）が結婚式を挙げられるプランを「駒屋deウエディング」として企画した。
　プランは、挙式料（人前式）や会場費、料理（フリードリンク）、司会、会場装花、スナップ写真などを含む。庭園のある広場で式を挙げたり、蔵を使って営業しているカフェ「こまや」を披露宴に使ったりできる。離れ座敷なども使え、人力車も利用可能。料金は施設の規模上、大人数は受けられないが、20人45万円（税込）～とした。
　ＮＰＯ法人二川宿は「今時の結婚式はできないが、和装にぴったりの場所。挙式の際には地元の住民も、二人の門出をお祝いします」と利用を期待している。
　一方、前撮り・ロケーション撮影の「ロケーションフォトプラン」は、駒屋や本陣資料館など宿場町の風景を生かした写真撮影ができる。約１００カットの撮影で、アルバム（12㌻、25カット）、ＣＤデータ、新郎新婦衣装、美容着付けなどで19万円（税別）～。「新郎新婦だけでなく、結婚の周年祝い、成人式、七五三など記念日にも利用してもらえれば」と話している。
　問い合わせは駒屋（０５３２・41・６０６５）、二川宿本陣資料館（同・41・８５８０）へ。
（中村晋也）