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豊橋と豊川で総合防災訓練

エコノミークラス症候群を防ぐ体操をする生徒、児童=豊橋市立前芝学校で
エコノミークラス症候群を防ぐ体操をする生徒、児童=豊橋市立前芝学校で
土砂災害を想定した救出訓練に臨む自衛隊員ら=豊川駐屯地訓練場で
土砂災害を想定した救出訓練に臨む自衛隊員ら=豊川駐屯地訓練場で

 南海トラフ地震を想定した豊橋市総合防災訓練が3日、同市内であり、県や市、消防、自衛隊、県警、住民ら54機関、約1600人が参加した。
 メイン会場の同市神野新田町の豊橋総合スポーツ公園では、市のドローン(小型無人飛行機)飛行隊「レッド・ゴブリンズ」が初めて飛行訓練を実施。隊員が会場内でドローンを飛ばし、被害状況を調査した。他にも、仮設した水深約90㌢の簡易プール(10㍍×15㍍)で水没した家屋の中から住民を救助し、水害対応の連携を確認した。
 佐原光一市長は「訓練を積み重ねることで力を蓄え、被害を最小限に抑えたい」と呼び掛けた。
 サテライト会場の市立前芝学校では、児童、生徒と、隣接する前芝保育園や地域住民を含む約800人が参加。中学3年の生徒が消火や煙体験など4つのブースを企画し、生徒、児童らが防災意識を高めた。
 先月の竜巻で甚大な被害が出た前芝校区。防災クイズでは、3年生が竜巻が発生したら頑丈な建物の影に隠れるなどとアドバイスし、注意を促した。3年の山内優実さん(15)は「停電し、スマートフォンの充電が心配で、家族や友人ら最低限の連絡しかできなかった。何も情報が入ってこず、準備の必要性を痛感しました」と当時を振り返った。
 他にも、昨年4月の熊本地震で課題となったエコノミークラス症候群の対処法として体操を教えた。
 豊川市も3日、陸上自衛隊豊川駐屯地訓練場をメイン会場に総合防災訓練を実施した。静岡、三重県沖を震源とするマグニチュード9・0(最大震度7)の南海トラフ地震が午前8時半に発生したと想定。行政や関係機関、企業など多くの団体から約700人が参加し、専用車両なども60台が動員された。
 今年は初めてドローン(小型無人飛行機)が導入され、消防隊員や自衛隊員らによる倒壊家屋や土砂災害現場を想定した人命救助訓練を上空から撮影し、情報を収集した。また、発災時に避難所に派遣され、市内在住の外国人に言語面でサポートする災害通訳ボランティアも参加し、緊急時の対応などを確認した。
 情報提供や支援物資などの観点で市と災害協定を締結するアルマダス、Gテクノ、セッツカートンの各社も初めて参加。この他、市民らによる消火器を使った初期消火や、担架による負傷者搬送応急処置、非常食作りなどの訓練も行われた。自衛隊OBでなる隊友会の避難所の展示・啓発コーナーも設けられた。
 訓練は国府小学校と、御津町御馬、伊奈町の津波浸水想定区域でも同時進行され、各地で住民らの避難訓練が行われた。
 講評した山脇実市長は「日頃からの備えが重要。災害は地域全体に及ぶと行政だけでは限界がある。自助と住民同士の共助で、少しでも被害を減らしてほしい」と呼び掛けた。
(飯塚雪、由本裕貴)

 南海トラフ地震を想定した豊橋市総合防災訓練が3日、同市内であり、県や市、消防、自衛隊、県警、住民ら54機関、約1600人が参加した。
 メイン会場の同市神野新田町の豊橋総合スポーツ公園では、市のドローン(小型無人飛行機)飛行隊「レッド・ゴブリンズ」が初めて飛行訓練を実施。隊員が会場内でドローンを飛ばし、被害状況を調査した。他にも、仮設した水深約90㌢の簡易プール(10㍍×15㍍)で水没した家屋の中から住民を救助し、水害対応の連携を確認した。
 佐原光一市長は「訓練を積み重ねることで力を蓄え、被害を最小限に抑えたい」と呼び掛けた。
 サテライト会場の市立前芝学校では、児童、生徒と、隣接する前芝保育園や地域住民を含む約800人が参加。中学3年の生徒が消火や煙体験など4つのブースを企画し、生徒、児童らが防災意識を高めた。
 先月の竜巻で甚大な被害が出た前芝校区。防災クイズでは、3年生が竜巻が発生したら頑丈な建物の影に隠れるなどとアドバイスし、注意を促した。3年の山内優実さん(15)は「停電し、スマートフォンの充電が心配で、家族や友人ら最低限の連絡しかできなかった。何も情報が入ってこず、準備の必要性を痛感しました」と当時を振り返った。
 他にも、昨年4月の熊本地震で課題となったエコノミークラス症候群の対処法として体操を教えた。
 豊川市も3日、陸上自衛隊豊川駐屯地訓練場をメイン会場に総合防災訓練を実施した。静岡、三重県沖を震源とするマグニチュード9・0(最大震度7)の南海トラフ地震が午前8時半に発生したと想定。行政や関係機関、企業など多くの団体から約700人が参加し、専用車両なども60台が動員された。
 今年は初めてドローン(小型無人飛行機)が導入され、消防隊員や自衛隊員らによる倒壊家屋や土砂災害現場を想定した人命救助訓練を上空から撮影し、情報を収集した。また、発災時に避難所に派遣され、市内在住の外国人に言語面でサポートする災害通訳ボランティアも参加し、緊急時の対応などを確認した。
 情報提供や支援物資などの観点で市と災害協定を締結するアルマダス、Gテクノ、セッツカートンの各社も初めて参加。この他、市民らによる消火器を使った初期消火や、担架による負傷者搬送応急処置、非常食作りなどの訓練も行われた。自衛隊OBでなる隊友会の避難所の展示・啓発コーナーも設けられた。
 訓練は国府小学校と、御津町御馬、伊奈町の津波浸水想定区域でも同時進行され、各地で住民らの避難訓練が行われた。
 講評した山脇実市長は「日頃からの備えが重要。災害は地域全体に及ぶと行政だけでは限界がある。自助と住民同士の共助で、少しでも被害を減らしてほしい」と呼び掛けた。
(飯塚雪、由本裕貴)

エコノミークラス症候群を防ぐ体操をする生徒、児童=豊橋市立前芝学校で
エコノミークラス症候群を防ぐ体操をする生徒、児童=豊橋市立前芝学校で
土砂災害を想定した救出訓練に臨む自衛隊員ら=豊川駐屯地訓練場で
土砂災害を想定した救出訓練に臨む自衛隊員ら=豊川駐屯地訓練場で

カテゴリー:社会・経済

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