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豊川・障害者職業能力訓練校の前島さん厚労大臣賞

障害者への指導技法などを論文にまとめた前島さん㊨=県障害者職業能力開発校で
障害者への指導技法などを論文にまとめた前島さん㊨=県障害者職業能力開発校で

 豊川市一宮町の県障害者職業能力開発校(志賀利樹校長)の指導員・前島和雄さん(53)が、厚労省など主催の職業能力開発論文コンクールに応募した論文が厚労大臣賞・入選に輝いた。通算4回目の受賞は全国で最多となった。
 前島さんは、8月に名古屋市で開かれた「第12回若年者ものづくり競技大会」の機械製図(CAD)部門で、健常者に負けじと健闘した聴覚障害者の篠孝忠さん(19)とろうあ者の中澤知弘さん(19)を指導。篠さんが敢闘賞を受賞するまでの経緯や指導技法、2人が出場した意義を論文にまとめ、障害者の持つ社会での可能性を示した。
 耳が不自由な訓練生を指導するにあたり、検定5級の手話を駆使し、確実に情報を伝達できたかを確認するために復唱を重ね、時には筆談や図示も行った。CADはパソコンを使うが、操作するマウスの画面上の位置を分かりやすくする設定などの配慮も行った。
 また、大会では主催者と協議し、試験本番に特別に外部の手話通訳者を配置。開会式での2人の座席も競技委員の説明が理解できるように配慮してもらった。
 2年前に最高位の特選に輝き、その前には特別賞を2度受賞した前島さんだが、今回の受賞は格別だ。「訓練生が頑張ってくれたから受賞できた」と篠さんと中澤さんに感謝した。
 国立県営では東海地方で唯一の同校は、例年80%前後の就職率を記録するが、障害者が増える一方で生徒が減っている現状がある。前島さんは「自分の書いた論文が一人でも多くの人に読んで、この学校のことを知ってもらうきっかけになれば」と期待する。
 15日に東京都内での表彰式に出席する。
(由本裕貴)

 豊川市一宮町の県障害者職業能力開発校(志賀利樹校長)の指導員・前島和雄さん(53)が、厚労省など主催の職業能力開発論文コンクールに応募した論文が厚労大臣賞・入選に輝いた。通算4回目の受賞は全国で最多となった。
 前島さんは、8月に名古屋市で開かれた「第12回若年者ものづくり競技大会」の機械製図(CAD)部門で、健常者に負けじと健闘した聴覚障害者の篠孝忠さん(19)とろうあ者の中澤知弘さん(19)を指導。篠さんが敢闘賞を受賞するまでの経緯や指導技法、2人が出場した意義を論文にまとめ、障害者の持つ社会での可能性を示した。
 耳が不自由な訓練生を指導するにあたり、検定5級の手話を駆使し、確実に情報を伝達できたかを確認するために復唱を重ね、時には筆談や図示も行った。CADはパソコンを使うが、操作するマウスの画面上の位置を分かりやすくする設定などの配慮も行った。
 また、大会では主催者と協議し、試験本番に特別に外部の手話通訳者を配置。開会式での2人の座席も競技委員の説明が理解できるように配慮してもらった。
 2年前に最高位の特選に輝き、その前には特別賞を2度受賞した前島さんだが、今回の受賞は格別だ。「訓練生が頑張ってくれたから受賞できた」と篠さんと中澤さんに感謝した。
 国立県営では東海地方で唯一の同校は、例年80%前後の就職率を記録するが、障害者が増える一方で生徒が減っている現状がある。前島さんは「自分の書いた論文が一人でも多くの人に読んで、この学校のことを知ってもらうきっかけになれば」と期待する。
 15日に東京都内での表彰式に出席する。
(由本裕貴)

障害者への指導技法などを論文にまとめた前島さん㊨=県障害者職業能力開発校で
障害者への指導技法などを論文にまとめた前島さん㊨=県障害者職業能力開発校で

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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