サイエンスコン自由研究で審査委員特別奨励賞

　小中高校生を対象にした「第61回全国学芸・サイエンスコンクール」（旺文社主催）の理科自由研究部門中学生の部で、豊橋市立本郷中学校３年の中村賢太朗さん（15）が金賞に次ぐ審査委員特別奨励賞を受賞した。市役所で山西正泰教育長に研究の成果を報告し、今後の意気込みなどを語った。
　コンクールは理科自由研究や絵画、書道などさまざまな作品を募集し、学術、科学、文芸の振興を支援する。同部門中学生の部には、全国から２万２３８８件の応募があった。
　受賞した研究は「４年目のアサガオ研究観察　人工交配で新しいアサガオは咲くのか」。小学６年からアサガオについて調べ始めた中村さんは、白色の丸い花弁の「日の丸」の雌しべに、濃い青色に星形の模様と花弁の「桔梗咲き」の雄しべを受粉し、種を収穫。昨年夏、２つの特徴を持つ新しいアサガオを咲かせることに成功した。
　継続的な研究に加え、比較のため「日の丸」「桔梗咲き」「江戸紫」の種をまき、発芽から開花までの様子を観察している点や、種が収穫しにくい「桔梗咲き」を使い、結実する確率の低いアサガオの栽培に挑戦していることなどが評価された。
　研究は、姉の百花さん（17）＝県立時習館高校２年＝と妹の光里さん（10）＝市立芦原小学校４年＝も手伝った。３人の夢は「中村オリジナル」の花を咲かせることという。
　今月14日、担任の河合利樹教諭(34)らと市役所を訪れた中村さんは、研究を始めたきっかけなどを説明。将来の夢については「はっきり決めてないけど、研究者になってみたい」と話すと、山西教育長も「この道を極めて学芸員に」と期待を寄せた。
　受賞に、中村さんは「３人で今まで頑張ってきたのでとてもうれしい。今後は、２年がかりだった人工交配の時間短縮を目指し、成長を早める研究をしていきたい」とさらなる意欲を見せた。
（飯塚雪）