高校野球東愛知大会 豊川-渥美農業

　高校野球東愛知大会は15日、３回戦が行われ、東三河勢は豊川、豊橋中央が４回戦に進んだ。豊橋市民球場では豊川が３本塁打などで打線が爆発し、渥美農業に13－４で８回コールド勝ちした。桜丘は０－１で半田に負け、まさかの敗退となった。
　豊川が一発攻勢で序盤から試合を優位に進めた。１点リードの２回、先発竹田の左前打で追加点を奪うと、なおも１死満塁。１番の藤澤朋輪（とわ）二塁手（３年）が５球目の高め速球をフルスイング。打球は右翼席に飛び込むグランドスラムとなった。「最高の感触でした」と自画自賛する一撃が、猛攻の始まりとなった。
　５回には先頭の左打者・竹内義将右翼手（３年）が、甘く入ったスライダーを逆方向の左中間席へ通算20号本塁打。さらにこの回、桑名憧夢捕手（３年）にも左翼席への２ランアーチが飛び出した。
　駅伝部や水泳部など、毎年のように全国大会へ出場する他部も利用する栄養士の料理で体が大きくなり、長打力も身に付いた。今井陽一監督（52）も「１試合に３本は珍しいですね。選手それぞれが自分のスイングをした結果でしょう」と振り返った。
　身長１６８㌢と小柄な藤澤も背は大きく変わらないが、体重が入学時より10㌔近く増えた。ベンチプレス１１０㌔を上げる怪力で「パンチ力には自信あります」と笑顔を見せた。
　８強進出を懸けた21日４回戦の相手は、前回２００８年の東愛知大会を制した大府高校だ。竹内は「甲子園に出るには倒さなきゃいけない相手。次も自分のスイングができるように心がけたい」と見据えた。
（由本裕貴）

　３回戦
豊川
１５００３１０３｜13
０００００４００｜４
渥美農業
（８回コールド）
（豊）竹田、堀田－桑名、加藤
（渥）西川、上谷、西川－鈴木翼
【本】藤澤（豊）竹内（豊）桑名（豊）

　豊川は初回、松山の犠飛で先制、２回に藤澤の満塁弾などで５点を追加。５回には２本塁打で３点、６回には松山の中前打、８回には立花の二塁打などで３点を加えた。先発した竹田は６回途中につかまったが、２番手堀田が好リリーフを見せた。