高校野球東愛知大会 豊川-安城

　主力の１人藤澤朋輪（とわ）二塁手が欠場したのを、伏兵たちが攻守でカバー。選手層の厚さを見せた。
　藤澤は前日の４回戦で守備の際に交錯して負傷交代。この日はベンチで戦況を見守った。
　二塁に入ったのは４回戦まで三塁を守った立花光希選手（２年）、三塁手に入ったのは杉浦慶内野手（３年）だ。
　「打撃では３番以降は変えられなかった」という今井陽一監督。４回戦まで２番を務めた執頭（しゅとう）剛琉遊撃手を１番、杉浦を２番に組んだ。
　杉浦は打撃では３打数２安打２四死球と４回出塁したほか、守備では８回裏１死三塁のピンチではゴロを落ち着いて捕球、本塁へ送球して走者をタッチアウトにさせた。前夜には欠場が決まった藤澤に向かって「俺に任せとけ」と言い、“藤澤魂”と刺しゅうの入ったグローブを借りて出場した。試合後は「よく手になじんでくれました」と笑顔を見せた。
　一方、１番に入った執頭は５打数無安打と振るわなかったが、守備では６回にレフトとの間に落ちそうな打球をダイビングキャッチして反撃の芽を摘んだ。「その回は自分のミスで走者を出してしまったから何とか自分の手でアウトにしたかった」と振り返った。
　今井監督は「きょうは打てなかった分、守備で頑張った。藤澤がいない分みんなで補い合うことができた」と話した。
（安藤聡）

　準々決勝
豊　川
０１３０１０００３｜８
０００００００００｜０
安　城
（豊）田中、大西－桑名
（安）伊藤－杉浦拓

　豊川は２回表、１死満塁で９番田中が四球を選んで押し出しで先制。３回には４番竹内の適時打や相手守備の失策から３点を加えた。
　４番竹内は５打数３安打でうち３塁打を２本放つなど打撃好調を維持している。
　また投げては田中が３回、２番手の大西が６回をそれぞれ計４安打に抑えた。