ブロック塀改修・エアコン設置進む豊川市で新学期

　東三河で３日、多くの小中学校が始業式を迎えた。豊川市では、複数の学校でブロック塀の改修と普通教室へのエアコン設置が夏休み期間中に進展。子どもたちの命を脅かした塀と猛暑への対策が前進し、新学期を迎えた。
　６月の大阪北部地震で、大阪府高槻市の小学校で女児が倒壊したブロック塀の下敷きになって死亡。豊川市でも公共施設のブロック塀の一斉点検が行われ、学校では御津北部小学校（御津町広石）、小坂井西小学校（伊奈町縫殿）、金屋中学校（金屋西町）の一部ブロック塀が現行の建築基準法に適合せず危険と判断し、撤去・改修する方針が決まっていた。
　御津北部小では南西側プール横の県道に面した高さ最大１・75㍍、幅約70㍍のブロック塀がすべて撤去され、代わりに鉄製フェンスが設置された。この日は真新しい白い柵を横目に子どもたちが登校した。小坂井西小、金屋中でも危険箇所は除去され、老朽化が見られる他の学校の塀でも必要に応じて改修が進められている。
　一方で、７月には豊田市の小学１年の男児が熱中症で死亡するなど猛暑対策も課題となった。豊川市では東三河の自治体では最も早く、昨年度から３年かけて全学校の普通教室へのエアコン設置を進めており、今年は豊川、桜木、千両、牛久保、八南、平尾、桜町、代田、一宮西部、一宮南部、赤坂、御津南部の12校で実施中。夏休みに工事が進展し、この冬から使用できる見通しだ。
　それでも一難去ってまた一難。きょう４日は非常に強い台風21号が接近する。一宮西部小の柴田斉子校長は「子どもの安全を最優先し、教員らと高い意識で対応していきたい」と話す。
（由本裕貴）