豊橋市民愛市憲章推進協「市民の日」行事

　豊橋市民愛市憲章推進協議会（河合秀矩会長）は９日、市内で「市民の日」の行事を開いた。市長など六つの「一日長」に市民６人を任命。式典では、５項目からなる愛市憲章の実践に努めた個人２人と３団体や、フォト＆メッセージコンテストの受賞者を表彰した。

6人が「一日長」に

　行政などを身近に感じてもらう機会として、同協議会は各機関から推薦された市民を各一日長に任命。市長に市立東陵中学３年の沓掛真也さん（15）▽市議会議長に豊橋温室園芸農協の上田玲菜さん（23）▽商工会議所会頭に川合毛筆の中西由季さん（29）▽警察署長に豊橋創造大学短期大学部２年の井口真帆さん（20）▽駅長に愛知淑徳大学３年の丸山紗季さん（21）▽郵便局長に市役所安全生活課の野口彩さん（29）―の６人が務めた。
　井口さんは、豊橋駅東口ペデストリアンデッキで駅利用者に向け、犯罪被害者支援相談窓口について広報した。
　豊橋署で林公男署長から委嘱状を受け取ったあと、制服に身を包んだ井口さんは、相談用のダイヤル「＃９１１０」や、内容に応じた相談窓口の概要が書かれたチラシと啓発物のセット40個を配布。
　井口さんは大学で防犯ボランティア団体ＣＴＳ（クリーンチーム創造）に所属。大学周辺の巡回や、駅で痴漢被害撲滅を訴える活動などに積極的に参加している。
　井口さんは「犯罪に遭った人は１人で抱え込まずに警察や家族に相談してほしい」と呼び掛けた。

市役所では式典

　市役所で開かれた式典では、日常生活の基本的な在り方を誰にでも分かる平易な言葉で掲げた愛市憲章を出席者が唱和して始まった。
　愛市憲章実践者表彰では、文化のまちをつくることに貢献しているとして、たたえられた吉田文楽保存会が継承している人形浄瑠璃を披露する一幕もあった。
　一日長を体験した６人は感想を述べた。商工会議所会頭を務めた川合毛筆の中西さんは「普段見ることができない、商工会議所や三河港を見ることができた。商売を支えている皆さんも見せてもらいました。私も日本が誇る書道の文化をしっかりつなげていきたい」と話した。
（中村晋也、飯塚雪、小林浩充）